・地元民の心の余裕
おそらく栃木県民の私は「本店ならいつでも行ける」という地元民ならではの心の余裕があるのだろう。さらに言えば、地元民はそれぞれ自分のお気に入りラーメン店がある。
どちらかと言うと、有名店は観光客向け。地元の観光地に地元民が行かないのと同じ。なんせ市内には約150軒のラーメン店が点在し、ラーメン密度(人口あたりのラーメン店舗数)は全国1位……らしい(諸説あり)。
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・限定塩ラーメン
しかし、堀米店もメチャメチャうまい。十分に佐野ラーメンの美味しさを実感できるはずだ。
冒頭でもお伝えしたように、佐野ラーメンは「透明感のある醬油スープ」がスタンダードだが、今回頼んだのは「限定塩ラーメン(1000円)」。イベント出店時に大好評だったメニューだそうだ。変わり種を注文できるのも地元民の特権か。
見た目は背脂を浮かべた珍しい塩ラーメン。羅臼昆布と伊吹いりこを使った出汁にこだわりを感じる進化系・佐野ラーメンである。
さっそくスープからいただくと、背脂を使用しているため、あっさりしたなかにコクと旨味が感じられる。あっさりなのに濃い味わいも楽しめるのだ。
言うまでもなく、腰の強いツルツルモチモチした麺との相性も完璧。食べるほどにヤミツキになってしまう。優しいくせにまた食べたくなる不思議な魅力があるぞ。
ちなみに通常チャーシューはバラ2枚だが、堀米店では1枚を肩ロースに変更可能。口に入れるととろけるバラ、そしてスモーキーな香りと肉の旨味が楽しめる肩ロースを食べ比べできるのだ。