『DDT年末ファン感謝デー! in TOKYO』が1日、東京・品川プリンスホテル内クラブeXで行われ、シャーデンフロイデ・インターナショナルがDAMNATION T.Aとのシングル五番勝負に勝利。12・28両国大会でのKO-D無差別級王座戦を控えるクリス・ブルックスと佐々木大輔の前哨戦は時間切れドローに終わった。
この日、行われたシングル五番勝負は両軍から5選手ずつ出場し、シングルマッチ5試合(各10分1本勝負)で雌雄を決するもの。オープニングで両軍がメンバー表を提出し、登場順は入場曲が鳴った時点で判明する形となった。
先鋒戦で12・28両国大会でのKO-D無差別級王座戦を控える王者・クリスと挑戦者・佐々木の前哨戦が実現した。奇襲を仕掛けた佐々木はイスで殴りつけ、足4の字固めで絞め上げるなど足に集中砲火。脱出したクリスはイス攻撃、鉄柱攻撃でやり返した。両者はバルコニーでの乱闘に突入。クリスが佐々木の手足をテープで縛ると、台車に乗せてリングサイドに連行し、ゴムパッチン攻撃を決めたものの、10分時間切れドローに終わった。
次鋒戦は高梨将弘vsMJポー。高梨は客席に紛れ込んでの奇襲攻撃で先制すると、丸め込みを連発したが、3カウントは奪えず。パワー殺法で逆転したポーがルー・テーズプレスで3カウントを奪取。わずか65秒殺を決めた。
中堅戦では、「BAKA GAIJIN+FRIENDS」から謎のマスクマン、Mr.BUENOが参戦し、シャーデンフロイデの助っ人としてデムースと対戦した。BUENOはムーサルトアタック、ムーサルトプレスなど華麗な空中殺法を披露。雪崩式フランケンシュタイナーを決めると、丸め込み合戦の末、BUENOクラッチでデムースをギブアップさせた。
副将戦ではアントーニオ本多とKANONが対戦。KANONが創作昔話ごんぎづねを阻止すれば、本多もバイオニックエルボーをさく裂。ルー・テーズプレスで攻め込んだものの、最後はKANONがコブラツイスト2.0でギブアップ勝ちを決めた。
2勝1敗1分でDAMNATION T.Aがリードして迎えた大将戦。遺恨深まる正田壮史とイルシオンが11・4墨田区大会以来の再戦を迎えた。場外戦でDAMNATION T.Aのセコンドが介入。イルシオンがレフェリーを引きつけると、佐々木らがリングに乱入した。イルシオンはイスで何度も正田を殴打。制止するレフェリーを突き飛ばして反則裁定が下された。
五番勝負は2勝2敗1分のイーブンに終わった。すると正田が「そんなんで終われると思うなよ。納得いかねぇ。1対1で正々堂々と来いよ!」と再戦を要求。イルシオンが「絶対に勝てない俺たちにせっかく勝てたのに、そんなこと言ってもいいの? 1対1でやってくれって? 結果なんて目に見えてんだよ。やってやるよ、セコンドなしで正々堂々と」と受けて立ち、両者による代表戦に突入した。
両軍のセコンドが控室に下がった中、正田とイルシオンは激しいエルボー合戦を展開。正田と衝突したレフェリーが場外に転落すると、DAMNATION T.Aの面々が乱入し、トレイン攻撃を浴びせたが、シャーデンフロイデもトレイン攻撃で応戦した。
呼応するように正田がジャンピングニー、三角蹴りで攻勢に出た。サブレフェリーが入ると、イルシオンは変型DDTで反撃し、変型ドラゴンスリーパーで絞め上げたものの、正田は何とかエスケープ。イスを手にしたイルシオンにドロップキックを見舞うと、顔面へのヒザ蹴り、正田のチカラKOBUムキムキとたたみかけて3カウントを奪った。
正田がイルシオンに雪辱を遂げ、シャーデンフロイデに勝利をもたらした。「イルシオン! やっぱりバカな仲間がいないと勝てないクズ野郎だよ」と言い放った正田は、「今日勝利したシャーデンフロイデ・インターナショナル、両国ではクリスが佐々木と戦う。俺は絶対にクリスが防衛するって信じてる。(12・8)名古屋でもイリミネーションマッチがあるから、俺たちは今日以上に圧勝して、皆さんを楽しい気持ちで帰らせます」と誓ってみせた。
KO-D王者・クリスはバックステージで「今日ギリギリで勝ちました。名古屋も絶対勝つ。両国も勝つ」と宣言。挑戦者・佐々木は「こんなんで勝ったと思うなよ。クリス・ブルックス、10分じゃ足りねぇ。次は100分用意しろ。お前がチャンピオンでいられるのは、あと28日だ!」と通告した。