12月1日(日)にオープンした札幌国際スキー場。今年は例年より快適だった初滑りの様子を札幌出身の山田雄平がレポート!
12月1日(日) 朝9時 ‐2℃ 山頂積雪80cm 曇り時々晴れ
ついに北海道のスキーシーズンも開幕。今年の札幌国際スキー場オープン日は、予定よりも9日遅れ。毎年、オープン日から軽いパウダーを味わえるとあって、かつてはゴンドラの長蛇の列もまた名物でした。
朝一番こそ長蛇の列。しかし蓋を開けてみると、これまでの経験よりはるかに短い待ち時間で、ウェブ購入したチケットを引き換えてゴンドラに乗車することができました。今年はニセコエリアや富良野など、他のスキー場も同時にオープンしたことで空いているのかと思いましたが、ゴンドラからベースエリアを振り返ると視界に入るのは満車の駐車場。
数年前に増設された上部のエコークワッドリフトや、コースの多くがオープンしていることで混雑が緩和されて、とても快適に滑りだすことができるようになっていたことは嬉しい驚きでした。
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滑走可能コースはウッディーコース、林間コース、スイングコース上部、エコーコース
シーズンインからパウダーを味わえるだけあって、朝一番からゲレンデに歓声が響きました。ローカルライダーたちは、誰よりも早く新雪に滑り込もうと勢いよく滑りだします。パウダーのなかを滑る際の浮遊感。重心が雪に溶け込むような感覚は、何度滑っても新鮮な驚きです。
あらかたパウダーを食い尽くしたら、まだ凹凸の多く出た地形でジャンプセッション。ジャンプできるポイントまでは、きれいに整地されたウッディコースやエコーコースでカービング。夏のあいだ溜めに溜めた滑りたい欲求を一気に爆発させる中高生の若手たちとのセッションは、熱い気持ちを思い出させてくれました。
彼らとのセッションでは、女の子たちのほうがシーズン初日から荒れた急斜面にガンガン突っ込んでゆく。一方、父兄は足がパンパンになり、男子たちはゴンドラのなかで次第に無言に……。もっと頑張れ、男子!
オープン日から修学旅行生の姿も。札幌国際スキー場の魅力は、コース幅が広く、初心者から上級者まで自分に合ったラインを選べる点にあります。滑走中も十分なスペースが確保されており、混雑によるストレスを感じることはあまりありません。
修学旅行生たちも、初めてのスキー・スノーボード体験を広々としたコースで存分に楽しんでいる様子でした。とくに今年は、オープンが決まるまで不安な気持ちで待っていたのではないでしょうか。直前まで積雪状況が読めなかったため、予定通りスキー・スノーボードを楽しめることがわかった瞬間の喜びはひとしおだったと思います。そんな彼らの笑顔が、ゲレンデ全体に明るい雰囲気をもたらしていました。
滑走を一休みしていると、どこからか楽しそうな歓声が響いてきました。振り返ると雪合戦を始めている修学旅行生。また、別のタイミングでは止まるたびに雪玉を投げ合うローカルライダーたち。軽いパウダーで作る雪玉は痛くないため、思い切りぶつけ合いながら笑顔を浮かべる姿がとても印象的でした。