女子プロレス界のスーパーレジェンド長与千種が代表を務めるプロレス団体マーベラスが『長与千種還暦祭』12.1東京・後楽園ホール大会を開催した。
【マーベラスPHOTO】師匠の闘志を受け継ぐ“ランニングパイレーツ”が炸裂! 彩羽匠が橋本千紘を破ってAAAW全権が譲渡 千種の還暦を祝うため、今大会にはアジャゴングがマーベラス初参戦。メインイベントでは、長与千種&田中将斗&タイタス・アレクサンダーと飯伏幸太&彩羽匠&井坂レオによる男女混合ドリーム6人タッグマッチが実現した。この日は、第2試合で男子外国人選手によるシングルマッチも組まれており、マーベラスが女子団体ではなく、多様性ある団体へ進化を遂げてきている。
一方で、暁千華、彩芽蒼空という期待の新人もデビュー。一時は団体の存続も危ぶまれたマーベラスだが、男女の所属選手、留学中の外国人選手にレギュラーのフリー選手も多数加えると、かなりの大所帯になってきた。男子のプロレスを最初に女子に取り入れたのが千種だったこともあり、千種の中に男女の区別は全くない。
試合前に話を聞くと「緊張しますよ」と話しつつ、今回のカードは「彼(飯伏)からのプレゼントですよ」と笑みを浮かべていた。また「ニールキックやりますよね?」と期待を込めて聞くと「どうかなあ?できるかなあ」とニヤリ。体重も増えて、膝も「人工関節にするかどうかという状態」という千種だが、この日も飯伏の顔面にニールキックをヒットさせたのは、さすがのひと言。コンディションうんぬんは関係なく、クラッシュギャルズ時代から使い続けたニールキックには絶対の自信とプライドがあるだけに、色褪せることはない。
最近は教え子を立てたり、バービーに扮したりと、なかなかシリアスモードの千種を見ることが出来なかったが、「長与千種の対角に立ちたい」と言ってくれた飯伏の気持ちに応えるかのように、この日の千種は勝敗にこだわっているかのように見えた。
試合はタイタスが飯伏のカミゴェの前に敗れてしまったが、飯伏からは「まだ出来るじゃないですか。もう辞めると言わないでください」と生涯現役を促されると「もういつもダメだと思ってるんです。リングに上がってはいけない、いけないっていつも思ってるんです。何かあれば、常にできてた時の自分を思い出してしまうと苦しくて仕方ないんです。できてない自分が今苦しくて仕方ないんです。でも、さっき飯伏くんとお話をした時に、もう辞めるって言わないでくださいって。辞めるとは言いません。ただ、できる範囲で、できる限りでいいですかね? リングに上がっても」と言うと満員の会場からは大きな拍手が起こり、ファンからも認められた。
セレモニーが終わると千種は「ほんとにつくづく幸せ者だなと思います。本当にありがとうございます。あっという間の60年間だった気がします。沢山苦しんできたし、沢山笑ってきたし、沢山憎んできたし、沢山、沢山沢山泣いてきましたが、それは、決して悪いものだけじゃなくって、今成長するためには必要だった事だと思います。
今日、上から多分、松永兄弟も見てると思います。全女は、大っ嫌いだけど、大好きです。松永高司、松永健司、松永国松、松永俊国この人らがいなければ、私はここに立ってません。私ができることは、これからできることは、まず、沢山の選手たちを、またプロレスに、リングに立たせていけるように、未来の、まだ見ぬ子たちをデビューさせていくことだと思います。
そして、たまに、鉄砲玉のように出てきます。その時は、もう、高齢に入ってくるので、優しくしてください」とリングサイドで極悪女王のキャストが見守る中、松永兄弟の名前を出しながら、今後も全女イズムを継承していくと宣言。そのためには自身もマット上で後輩相手に体現していくことになりそうだ。
永遠のライバルであるタンプ松本とは違ったベクトルで千種は千種なりの全女イズムを貫いていく。この日、たくさん贈られて来たお花の中には『“相方”ライオネス飛鳥』と書かれたものもあった。12.6東京コミコンでは、久々にスターダム勢とも遭遇。極悪女王のキャストとともに、ダンプが後継指名した刀羅ナツコとのトークショーも待っている。ここからも何かが始まるかもしれない。長与千種の還暦からの勝負に期待したい。
◆マーベラス◆
『長与千種還暦祭 後楽園ホール大会』
2024年12月1日
東京・後楽園ホール
▼長与千種還暦スペシャル6人タッグマッチ(30分1本勝負)
長与千種&田中将斗&●タイタス・アレクサンダー(18分39秒 片エビ固め)飯伏幸太○&彩羽匠&井坂レオ
※カミゴェ
取材・文⚫︎どら増田
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