みなさま、大掃除の季節がやってきましたね。
「頑固な汚れには重曹が効く!」というのはよく聞きますね。しかし正直そんなに重曹で汚れが落ちる印象ない……(ーωー)
汚れが落ちる原理を調べてみるとどうも「アルカリが油脂やタンパク質を分解するから」というのがあるみたいですね。
そしてこの汚れを落とす(分解する)には強いアルカリが必要なのだそうです。
重曹は弱酸性……普通に使用しただけでは汚れが落ちづらいのも納得です。
では重曹のアルカリ性を強めるにはどうしたら良いか? それは加熱することです!
重曹を加熱すると二酸化炭素が放出されて炭酸ナトリウム=強アルカリ性になります!
というわけで重曹を加熱してそのお掃除威力を検証してみたいと思います!
重曹水を作る
重曹を乾煎りして水に溶かし、重曹水を作ります。
今回は水2.5Lと大さじ6の重曹を使おうと思います(←これは何となくの超適当な配合です。本当は水に対して炭酸ナトリウムは〇%とか適切な目安があるらしいです)。
①フライパンに重曹大さじ6を入れて最低でも1分、できれば5分ぐらいしっかり乾煎りします。
テフロン(フッ素)加工のフライパンだとコーティングが研磨されて劣化してしまいます。なので鉄フライパンやステンレス鍋をご使用ください。
②鍋に水2.5Lと乾煎りした重曹を入れて加熱し、沸騰させて5分ぐらい煮込みます。
別に煮なくても水に乾煎りした重曹を溶かすだけでOKです。が、非常に溶けが悪い&熱めの重曹水を使用したかったので沸騰させて煮込みました。
二酸化炭素が放出されているのか非常にシュワシュワします。
そして通常の洗い方では落としきれなかった鍋の汚れが分解されたのか、ゴミらしきものが浮いてきました。これは掃除効果に期待ができます。
なお、アルミ鍋で煮込んだので鍋が黒ずんでしまいました。重曹はアルミ、銅を黒ずませるのでご注意ください!
重曹水をペットボトルなどに移し替えて完成です!
▲「乾煎り」を間違えて「乾炒り」と書いててお恥ずかしい限りです。
乾煎りした重曹は溶けきらないので水が濁ります。そして時間が経つと底に重曹が沈殿します。
加熱した重曹水で掃除をする
まずは重曹を使って掃除する時の注意点です。
テフロン(フッ素)加工製品、アルミ、銅、木、畳、ワックス塗装製品、漆器、大理石には使えないのでご注意ください!
そして素手で触ると手荒れしますので手袋を着用してくださいませ。
上記以外の掃除したい所に加熱した重曹水をたらしてブラシでゴシゴシします。
すごいスルスル汚れが落ちる!!!!! こすらず拭くぐらいの力でみるみる汚れが溶ける!!!! これは楽しい。
こんなに綺麗になりました!!!!!! 蛇口に室内が映り込みすぎてて正直写真を載せたくないぐらいです。
水アカは重曹では落ちないので水回りの掃除効果は期待していなかったのですが、見事に汚れが落ちてビックリです!
でもこれはアルカリ性で汚れが分解されたからではなく、重曹の研磨作用で汚れが落ちたのかもなぁ。そういえばサビも多少落ちたし。
油汚れもこの通りです。重曹水で台を湿らせた後でキッチンペーパーで軽く拭くだけで綺麗になりました。
使い込まれすぎてボロボロで汚かった漏斗も、加熱重曹水を通過させただけで輝きを取り戻しました。
そういえばこの漏斗はアルミ製のはずだけど、黒ずむなど全く劣化しませんでした。さっと触れさせる程度ならアルミ製品にも重曹は使えるのかしら?
ちなみに市販の洗剤では歯が立たなかったエアコンのカビ汚れにも加熱重曹水は威力を発揮し、するすると汚れを落としてくれました!
予想を遥かに上回る結果を出してくれて大満足です!!!! 除草にも使えるし、重曹優秀すぎる。
ただし重曹水を使った所はきちんと水拭きをして仕上げてあげないと、残った重曹が固まって白く粉を拭くので、それがちょっと手間で面倒くさくはあります(・∀・;)
加熱重曹水は作り置きしておけるので、暇な時に大量に作っておけば、いつでもたっぷり使えて非常に便利ですので良かったらみなさまもお試しくださいませ。
そして重曹は乾煎りするよりももっと効果的な方法があるらしいので、次回はそちらを検証レポートしてみたいと思います。
※画像は全て筆者撮影
<参考>
洗浄における酸・アルカリ中和説の問題点
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jhej/72/4/72_197/_article/-char/ja/[リンク]
重曹を使用できない素材について
https://cojicaji.jp/cleaning/cleaning-goods/965[リンク]
(執筆者: ゆずくん)