保育士が実際に経験した「困った保護者」とは? 保育士の実体験をもとに制作されたふたつのマンガがInstagramで公開され、「衝撃でした」「本当にこんな人が!?」と話題になりました。作者、まつだ麗子さんにお話を聞きました。
マンガ「ヤバ親ほいくえん」のカット(まつだ麗子さん提供)
【マンガ本編】保育園の”ヤバい親”が衝撃的! 「本当にこんな人いるんだ…」
「絶対に」って無理だから!
「体調が悪い子供を登園させる母親」や、「子供が絶対に蚊に刺されないようにしてという母親」。保育士をしている読者から寄せられた体験談をもとに制作されたふたつのマンガ「ヤバ親ほいくえん」が、Instagramで合計1000以上のいいねを集めて話題となっています。読者からは、「衝撃でした!」「母親はもっと子供のことを考えてほしい」「職場によっては気軽に休めないから、難しい問題ですよね」など、たくさんの声があがりました。
このマンガを描いたのは、Instagramやブログ「麗子のブログ」などでマンガを発表している、漫画家のまつだ麗子さんです。現在、Kindleストアにて、『娘がうつになりました。』(全11話)、『女たちのモヤモヤする話』(全2話)を無料で公開しています。まつだ麗子さんに、作品についてのお話を聞きました。
ーーまつだ麗子さんは保育士として働いていた経験はあるのですか?
私自身はありません。この2作品は読者の体験談をマンガ化したものです。私のInstagramやブログでは、その後も「ヤバ親ほいくえん」シリーズが続いています。また、ほかの体験談シリーズも掲載していますので、ぜひご覧下さい。
ーー作中のような「困った保護者」がいることを知ったとき、どのように感じましたか?
保育士さんはさまざまな保護者の方に対応しなければならず、本当に大変だなと思いました。「こんなお母さんが本当にいるのかな?」と思うようなエピソードばかりでしたが、現役保育士さんたちから共感の声がたくさん届いたことに驚きました。
ーー読者のなかには、「お母さんたちの気持ちも分かる」「保育士さんには、もう少し臨機応変に考えてもらいたい」という意見もありました。それについては、どのように感じましたか?
その場その場でルールがあると思うので、基本的にはお世話になる園の決まりを守ることが第一だとは思います。ですが、現実的にはワーキングマザーの働きづらさや生きづらさもあると思うので、難しい問題だなと感じました。
ーー作品について、どのような意見が寄せられていますか?
「解熱剤や座薬を使ってまで、子供を登園させる親もいました」「職場によっては気軽に休めないから、難しい問題ですよね」「上司に『休みすぎると、クビにするよ!』といわれていたのでなかなか休めませんでした」など、保育士の立場や親の立場から、さまざまな意見がありました。
ーーマンガを描き始めたのは、いつ頃からでしょうか?
約1年前の2023年からです。SNSでは主に読者の体験談をもとにマンガ化し、「うつ病になった娘と母親との話」や「女性同士のモヤモヤした話」などを投稿しています。
ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。
保育士さんからのコメントやDMで「悩んでいる」という方が多かったので、取り上げてみました。
ーー創作活動で今後、取り組んでいきたいことを教えて下さい。
誰かの人生を変えることはできなくても、読んで下さった方が何かヒントを得たり、気になる言葉を見つけたりなど、「少しでも印象に残るような創作」を継続したいです。