『WORLD TAG LEAGUE 2024』高知県民体育館(2024年12月2日)
Aブロック公式戦 ○SANADA&ゲイブ・キッドvsアレックス・ゼイン&田口隆祐×
亀裂を抱えるゲイブ&SANADAが田口を粉砕してWORLD TAG LEAGUE・3連勝。首位タイで並ぶ毘沙門との最終公式戦に進むことになった。
2人の間に亀裂が発生しながらも3勝2敗の首位タイをキープしているBC WAR DOGSのゲイブ&SANADA組。今宵は開幕3連敗からの2連勝で調子を上げてきている“ファンキーソース”ゼイン&田口組と対戦した。
チームワークに不安の残るゲイブ&SANADAだったが、序盤からダブルブレーンバスターをゼインに繰り出していく。一方、ファンキーソースは抜群の連係でペースを握ったものの、WAR DOGSは場外乱闘に持ち込んで、無理矢理に主導権を強奪。ゼインを場外で大の字にすると、孤立した田口を入れ代わり立ち代わりで痛めつけた。
しかし、ゼインが襲いかかってきたゲイブを観客席にぶん投げて報復すると、ようやく田口からタッチをもらってリングイン。ローリングセントーン、ブレーンバスターでSANADAを攻め立てる。場外からゲイブに足をすくわれても、鉄柵の上に腹部から落とし、後頭部にローリングギロチンを落として返り討ち。一転してSANADAを孤立させたファンキーソースがチャンスを掴んだ。
連係式のヒップアタックを次々とSANADAにぶち込むと、ゲイブが介入しても2人がかりで鎮圧。SANADAが田口をSkull Endに捕らえても、ゼインが飛び込み、前転式ネックブリーカーで叩きつけた。またも介入したゲイブがゼインをラリアットでねじ伏せても、試合権のある田口は延髄斬りで再び排除。返す刀でSANADAをオーマイ&ガーアンクルで絞め上げる。ゼインも同じくアンクルホールドでゲイブを分断した。
だが、ゲイブがゼインの体を田口に叩きつけて強引にカット。冷静なSANADAは田口のスライディング式ヒップアタックを空転させて、シャイニングウィザードをぶち込む。田口も丸め込みで粘りを見せたものの、SANADAはレフェリーの死角を突いて急所蹴りで黙らせた。そして、デッドフォールがさく裂。SANADAが田口を葬った。
11・24後楽園大会での敗北から亀裂が表面化したゲイブ&SANADAは、その後も関係は変わらないままだったが、今宵の試合で3連勝。関係が悪化して、個々で戦うようになったことがいい方向にに作用して、首位タイをキープし続けている。
試合後は勝ち名乗りを受けず、それぞれ勝手に花道を下がっていき、SANADAは今宵も無言で控え室へ。それでもゲイブは「1勝2敗の時、俺はSANADAに苛立っていた。だが今はどうだ? 4勝2敗。いいじゃないか。このまま行くぞ」と満足げにコメント。罵詈雑言は最後まで出なかった。
最終公式戦となる12・5延岡大会では“毘沙門”後藤洋央紀&YOSHI-HASHIとの一戦が控える。首位タイに並ぶのは鷹木信悟&辻陽太組を加えた3チームで、ゲイブ&SANADAが毘沙門を下し、鷹木組が海野翔太&本間朋晃に敗北すれば、決勝進出を果たすことができる。不穏な空気をプラスに変えて、BC WAR DOGSがAブロック突破を決めるのか。