「学校に行けない自分=ダメ」という考え方から解放したい
マニプロに参加した子や遊びに来た子の絵。訪れた人が自由に見られるよう、店内の至るところにレイアウトされています。
――いわゆる「枠」をはみ出した不登校の子たちに向けて、マニマニプロジェクトを行われています。今後に向けて、どんな将来像を描いていますか?
川崎 「学校に行けない自分=ダメ」という考え方から解放したいです。本来、こどもたちが楽しく生き生き過ごせれば場所はどこだっていいはずで、こどもも大人も「こうであるべき論」に苦しめられているんですよね。もちろん毎日元気に学校に通えるのはいいことですが、できないからといって自分を責めちゃうくらいなら、mani maniで楽しく過ごしてほしいなと。
大きな集団の中で「みんなと同じであること」、いわゆる同質性を求められるのはしんどいです。でも学校という組織ではそれが求められますよね。能力や豊かな環境があって、自分で自分に合う場所を見つけられる人はそれでいいですが、どんな環境が自分に合うのかわからない子もたくさんいます。だから、マニプロを通して、自分の得意や苦手に気づくきっかけを掴んでもらえたらと思います。
伊藤 また保護者同士がつながれる場所でもありたいですね。障害を持つ子や学校に行きづらさを感じている子の保護者には、保護者コミュニティに入りづらいという方もいます。そういう方にも「mani maniなら行きたい!」と思ってもらえる場所にするため、努力しています。福祉の場ではなくておしゃれなカフェです、と見た目からも伝えたいので、花柄のエプロンを避けたり(笑)。保護者同士を繋げるイベントの開催なども始めたところです。
そしていちばんは、経営している私たちが楽しく過ごすことですね。来てくれる方々と一緒に楽しいことも辛いことも分け合って、子育てを支えていきたい。まずは私たち2人が楽しくやることを忘れずにいたいと思っています。