・インバウンド
そんな感じで浅間大社をエンジョイしていたら、気付いたことがある。昨今ではどこに行っても溢れかえっているインバウンド客が、結構少ない気がするのだ。
社寺と言えば奈良、京都だが、いうまでもなく外国人観光客のラッシュが凄い。東京でも浅草寺など外国人率99%ですし詰め状態だからな。それに対し、ここは非常に落ち着いている……! 今日は数人としかすれ違っていない。
日本と言えば富士山。富士山と言えば浅間大社と考えれば意外すぎる少なさだ。池も川もとても綺麗で風情があってよく、落ち着いた時間を過ごせる。
そして何より、この周辺は何かと眺めが良い。先ほどの川は神田川といい、川沿いには公園があるが、今の時期は良い感じに紅葉が始まっている。
神田川の水は見るからに澄んでおり、見ていて気持ちがよく
湧玉池の水面はまるで鏡のよう。この一帯は社殿、池、川、そして公園の全てが良い感じに整っていて美しい。
社殿を撮っていたら、明らかにここを散歩コースにしている近隣住民と思しきおじさんが現われ「あっちからだと、富士山と一緒に撮れていいんだ」「今日は見えないけどね(笑)」と。
それな! この朱色が鮮やかな社殿と富士山が並べば、その美しさに勝るものなどそうあるまい。さすがは主祭神が美しさに定評のある女神なだけはある。
著名な社寺仏閣で、このように静かで穏やかな時間を過ごせたのは、だいぶ久しぶりだ。もちろんにぎやかなのもそれはそれでいいのだが、時には静かに過ごしたいというのもある。
もしかして浅間大社は、海外の観光ガイドで、そんなにビッグに扱われていないのだろうか。富士山本宮浅間大社は今もっとも日本人的に落ち着いて観光できる穴場の1つ説。