衝撃的な出会い


他にはない発色の良いカラバリエーション

上記ではつらつらと小難しいことを書きましたが、「要はビンテージの古着のような風合いに最初から染め上げてしまう」画期的な染色方法なのですが、この染色方法が非常に難しい技法だったのです。

初めての出会いは20数年前。ピグメント染めを染色工場の職人さんに紹介してもらったときでした。サンプルを見せていただいた瞬間に衝撃が走ったのを今でも覚えています。

当時から大好きだった古着の中でもとびきりのビンテージのスウェットやTシャツに見られる風合いが最初から味わえるなんて、今直ぐにでもピグメント染めを採用するしかないでしょう!! と言う事で「Good On」が永きに渡って展開してきたピグメント染めシリーズの幕開けとなったのです。

しかし、、、冒頭でも書いた通り、とてもとても難儀な染色方法だったのです。

職人さんも紹介はしてくれたものの、一度も量産をした事が無いと言う、何もかもが手探りからの幕開けとなりました。

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何でも最初から上手くいくはずがない。


ピグメント染めをしたブラック。右)染上がり/ 左)数年着用

ピグメントシリーズのプロジェクトはすぐさまスタートする事になりましたが、商品化をする前に当然サンプルを依頼する事に。まずはビンテージのバンドTシャツのようなブラックを作りたいと職人さんにリクエストし、職人さん達にとっても初めての商品化に向けてのサンプル作り。待つこと数日後に染め上がったTシャツが到着しました。

 ときめく鼓動を押さえながら、いざ段ボールを開封。ドキドキ。

『カッコいい―!!』と大絶賛。

さっそく着用するべくTシャツ達を取り出してみます。

!? !? !? !? !?

ん? なんだ? なんで手が黒い??

定着させたはずのブラックの顔料が手に付いてTシャツを触った瞬間に手が真っ黒に。

これでは売り物にならないと、一気に落胆…世の中そんなに甘くはないですね。

これが職人さんのハートに火をつけ、永きに渡る奮闘の日々が続くのであります。