2006年に放送された「怪~ayakashi~」の一編「化猫」から派生し、翌年にテレビアニメシリーズとして放送されて以降、17年の時をわたり根強く愛され続けている「モノノ怪」。2024年7月には『劇場版モノノ怪 唐傘』が公開され、ファンの熱狂にも押されてロングラン上映を記録した。劇場版は三部作であることが発表されており、早くも第二章『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』が2025年3月に公開されることが決定。ティザービジュアル&第一弾予告映像が解禁となった。
【写真を見る】薬売りが火鼠と対峙する『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』ティザービジュアル / [c]ツインエンジン
謎の男、薬売り(声:神谷浩史)が、人の情念や怨念が取り憑いたモノノ怪によって引き起こされる怪異を鎮めるため、諸国を巡る物語が描かれる「モノノ怪」。和紙テクスチャを活用した絵巻物のように絢爛豪華な世界観、薬売りのミステリアスな魅力など、独創的かつ密度の濃い映像美がシリーズの魅力。その強みはそのままに、第二章では物語がさらなる発展と深化を遂げる。
人を燃やすモノノ怪、火鼠が大奥を新たな混乱に陥れる / [c]ツインエンジン
世を統べる天子のお世継ぎを巡り、大奥内でうごめき出す家柄同士の謀略と衝突に焦点を当て、翻弄される女たち。その心に渦巻く葛藤や苦悩を一歩踏み込んで描写する。業火のごとく燃え上がる情念はやがて異形の存在、モノノ怪を産み落とす。大奥が再び危機に見舞われるなか、“退魔の剣”を携えて薬売りが推参。新たな闘いが始まる。
老中大友の娘で、歌山の後を継ぎ大奥の最高職位である御年寄となった大友ボタン / [c]ツインエンジン
第二章のティザービジュアルは、今作のモノノ怪として登場する「火鼠」と対峙し、華麗に舞うように御札を展開する薬売りの姿が描かれている。火鼠はなぜ大奥に現れたのか。そして、何に苦しみ、何を望むのか。その裏に隠された悲しい出来事を彷彿とさせるキャッチコピーも印象的だ。
併せて、第一弾予告映像も解禁に。大奥の警備を司る広敷番、坂下(声:細見大輔)の「モノノ怪は先月おぬしが祓ったのだろう」という問いに、「ええ、一つは」と不穏な答えをする薬売り。その言葉通り、人を燃やすモノノ怪、火鼠が大奥を新たな混乱に陥れる。天子のお世継ぎを巡る老中たちの思惑、そしてその思惑に巻き込まれる娘同士の対立も見て取れる。怒りと悲しみに満ちた「許せない」という言葉は、一体誰に向けられたものなのか。ぜひ劇場で確かめてほしい。
町人出身ながらも天子様に見初められて御中臈となり、寵愛を一身に受ける時田フキ / [c]ツインエンジン
第二章のメインキャラクターは、第一章でも登場した女中「大友ボタン」と「時田フキ」であることも明らかに。老中大友の娘で、歌山(声:小山茉美)の後を継ぎ大奥の最高職位である御年寄となった大友ボタン役は戸松遥。町人出身ながらも天子様に見初められて御中臈となり、寵愛を一身に受ける時田フキ役は日笠陽子が、第一章に引き続き務める。また、第二章の新キャストとして、フキと三郎丸の父、時田良路役をチョー、幕府の利権を取り仕切るボタンの父、老中大友役を堀内賢雄が演じることも発表されている。
和紙テクスチャを活用した絵巻物のように絢爛豪華な世界観が魅力 / [c]ツインエンジン
薬売りと神儀のデザインが反響を呼んだ、第二弾の特典付きムビチケ前売券(カード)も発売中。全国の上映劇場と各種通販サイトで購入可能であるほか、数量限定の購入特典として、天秤や鼠、炎、駒などをモチーフとした「シルエットデザイン風手ぬぐい(ハーフサイズ)」が付いてくる。さらに、明日12月5日(木)正午からは、ムビチケ前売券(オンライン)購入者を対象に、舞台挨拶の招待券やキャストサイン入り台本が当たるキャンペーンも開始するとのこと。
『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』の第二弾ムビチケ前売券(カード) / [c]ツインエンジン
現在、第一章『劇場版モノノ怪 唐傘』がNetflixで世界独占配信中。主演の神谷浩史が「観れば観るほどに解像度が上がるフィルム」と話すように、劇場で見逃がした人はもちろん、すでに鑑賞している人にも何度もチェックしてほしい。最新作の公開が待ち遠しくなるはずだ。
■<コメント>
神谷浩史、戸松遥、日笠陽子、梶裕貴ら『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』メインキャラクターを務める豪華キャスト陣 / [c]ツインエンジン
●神谷浩史(薬売り役)
「第一章では大奥で働く女性たちの心得が唐傘を呼び寄せましたが、果たして第二章では大奥の何が、そして誰が火鼠を招くのか…?薬売りの新たな活躍を楽しみにお待ちください!」
●戸松遥(大友ボタン役)
「それぞれが裏のある人間関係、かつ女社会の中で、強くなければ生き抜いていけない環境の中、ボタンは芯や信念があり本当に強い女性だと思います。掟やルールを大切にする真っ直ぐな性格なので正論を貫く姿は演じていて憧れる部分がたくさんありました。公開をお楽しみに!!」
●日笠陽子(時田フキ役)
「モノノ怪の世界観や彩りはほかにはない唯一のもの。台本を読んだだけでは見えない、絵があってこそ完成されるモノ。絵だけで魅せられるからこそ、間や、空間や、様々なフラグがちりばめられていて、作品そのものが見えざる力が宿っているかのよう。フキはものすごく人間臭いです。命すらも道具にしてしまう大奥で、人ってなんだろうという問いに答えていけるのか。優越感も嫉妬も情も全部煮詰めたような世界で生きる彼女の強さと弱さを、揺れ動く小波のように演じられたらと思っています」
●梶裕貴(時田三郎丸役)
「引き続き、時田三郎丸を演じさせていただけますこと、幸甚に存じます。本作『火鼠』の物語の軸の一つには“時田家”の存在があります。姉のフキや父の良路も登場し、より複雑に絡み合う家柄同士の思惑。そして、明らかになる真実。今回も人間ドラマとしての魅力が、これでもかと凝縮されている一本になっているかと思います。また三郎丸としては、前作『唐傘』での、お目付け役としての彼とはまた違った、息子として、弟としての一面を垣間見ていただけるかと。三部作だからこそ描けた、より緻密で奥深い『モノノ怪』の世界を、ぜひ劇場でご堪能ください!」
●チョー(時田良路役)
「面白いタッチのアニメーションですねぇ。独特の世界観を感じました。『これを実写にしたら、どうなるんだろう?』なんて想像ふくらんじゃいました。時田良路役、たんたんと演らせていただいたつもりなんですが、大丈夫だったかなぁ。周りが個性豊か過ぎてちょっと心配…。ダメ出し下さい」
●堀内賢雄(老中大友役)
「今作では大友という大役、且つ難しい役をいただき役者冥利につきました。それぞれの情念が絡み合いとても奥深い作品でした。みな様ぜひお楽しみください。きっと心に残ること、間違いありません」
文/平尾嘉浩