この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡が渦巻銀河NGC 1317をとらえたものです。NGC 1317は、ろ座の方向、5000万光年以上の距離にあります。渦状腕ははっきり見えませんが、暗い塵が渦巻くように外へ伸びているのが映っています。

この銀河は、NGC 1316という銀河とペアをなしています(NGC 1316は画像には映っていません)。銀河の下の方に見えている光条を伴った明るい星は、前景にある天の川銀河の星です。一方でこの画像には、NGC 1317よりもはるか遠くにある銀河も映っています。

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡による大規模銀河サーベイの一環で撮影されたものです。電波望遠鏡であるアルマ望遠鏡のデータとともに、低温ガスとそこで生まれる若い恒星との関係を調べることが目的の観測です。天文学的な発見はしばしば、さまざまな望遠鏡が協力し合うことでもたらされます。

画像は2021年11月29日にリリースされたハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」です。なおNGC 1317とペアをなすNGC 1316をハッブル宇宙望遠鏡がとらえた画像についてはこちらの記事をご覧ください。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, J. Lee and the PHANGS-HST Team

(参照)ESA/Hubble