【新日本】L・I・JコンビがWTL4勝目 ヒロムが迫真の裏切り偽装で拷問軍成敗も内藤に土下座

『WORLD TAG LEAGUE 2024』佐賀・唐津市文化体育館(2024年12月4日)
Bブロック公式戦 ○内藤哲也&高橋ヒロムvsEVIL&成田蓮×

 ヒロムが迫真の裏切り偽装でHOUSE OF TORTUREを手玉に取り、最後は内藤が成田を粉砕。L・I・J師弟コンビがWORLD TAG LEAGUE・4勝目を上げた。試合後、ヒロムは土下座で内藤に平謝り。何とはともあれ、ブロック突破に望みをつないだ。

 ここまで3勝2敗とブロック突破の可能性を残している内藤&ヒロムのL・I・J師弟コンビ。ヒロムが35歳の誕生日を迎えた今日、4勝1敗のHOUSE OF TORTUREのEVIL&成田と対戦した。

 唐津大会と言えば、1年前に成田が拷問軍入りしたいわくつきの土地。今宵も反則上等の無法ファイトで自分たちのペースに持ち込み、試合を優勢に進めていく。セコンドのディック東郷も暗躍。ラフファイトのみならず、内藤の左ヒザにも集中攻撃を浴びせた。誕生日での自力勝利を狙うヒロムが巻き返しに出ても、拷問軍は一方的に暴行する。

 なかなかL・I・Jコンビはペースを握れず、攻撃も単発で終わってしまう。拷問軍は3人がかりで内藤に猛攻。ヒロムが救出に飛び込んでも、成田は同士討ちを誘って排除すると、EVILがレフェリーの注意を引きつけているスキに、改良型プッシュアップバーを持ち込んだ。

 再び割って入ったヒロムが改良型プッシュアップバーを奪い取ると投げ捨てるが、直後に内藤めがけて裏切りのトラースキックを一閃。まさかの展開に場内は静まりかえった。これには拷問軍のメンバーも驚きを隠せない。それでも拷問軍がTooSweetポーズで待ち受けると、ヒロムはそこに参加。EVILと抱擁を交わした。

 ヒロムがまさかの拷問軍入り…。場内が騒然とする中、大の字の内藤に対して勝ち誇ったEVILだったが、ヒロムはまたまた裏切り、今度はEVILに掟破りの逆EVILを敢行。成田にもEVILを決めると、東郷の急所を蹴り飛ばす。「ごめん、内藤さん」と謝り、仲直りして合体式DDTを繰り出すと、ダメージを引きずりながらも内藤はデスティーノを成田に決めて3カウントを奪った。

 L・I・Jコンビが会心の4勝目。Bブロック突破にむけて望みをつないだ。決着がついた瞬間、ヒロムは内藤に平謝りすると、悔しさを爆発させるEVILたちを挑発する。

 マイクを持ったヒロムは「まずはじめに……ごめんなさい、内藤さん! そして、全国の内藤哲也ファンの皆様、申し訳ございませんでした」と内藤と内藤ファンに謝罪。「俺がL・I・Jを裏切ると思った? 裏切るわけねえじゃん。裏切ったとしてもよ、あんなHOUSE OF TORTUREなんて集団に入る気は一切ない」と断言して歓声を呼んだものの、「でも、ごめん、内藤さん。思ったよりヒロムちゃんのスーパーキックがクリーンヒットしたね。ちょっと心配になりましたよ、さすがに」と焦りは隠せない。

 「でも、作戦通りじゃないですか。もしこっちが万が一攻め込まれることがあったら、俺が内藤さんを裏切るフェイクをしますと。まあ、たしかにスーパーキックをぶちかますとは言ってなかったけど、それが俺の力だ」と言い張り、「今日勝ったのは内藤さん。ということで、きついだろうけど、あとは任せたよ。だって8点取ったんだよ。次勝ったら行けるんじゃない? 優勝決定戦」と締めを託した。

 内藤は「作戦通りだったとはいえ、強烈に入ったぜ。ちょっと謝ってくれるかな。一生懸命思いっきりの懺悔してくれよ」とヒロムに要求。客席からも「懺悔」コールが巻き起こると、ヒロムは躊躇なく土下座して詫びた。

 気を取り直した内藤は「今年で3年連続で開催された唐津大会、今日もたくさんのご来場心から感謝いたします。グラシアス・アミーゴ。皆様ご存知の通り、今日は高橋ヒロムの誕生日……」とアピール。お祝いの「ハッピーバースデートゥーユー」が流れるが、内藤は「いらない、いらない」と音楽を止めると、「プレゼントはないけどさ、今開催中のWORLD TAG LEAGUE優勝決定戦が行われる12月8日、グランメッセ熊本、優勝して祝勝会という名の盛大な誕生日パーティーをやろうぜ」と提案。「その誕生日パーティ、ちゃんとやるのかやらないのか。その答えはもちろんトランキーロ、あっせんなよ」と続けると、最後は唐津大会では初めてとなる「デ!ハ!ポン!」の大合唱で締めくくると、いつものようにヒロムと拳を合わせた。

 バックステージでも「あやうく記憶がぶっ飛ぶところだったぜ」とこぼした内藤だったが、「そもそも俺がヒロムを指名したのは参加するためじゃない。何個か勝ちたい、健闘したいだめじゃない。優勝するために彼を選んで、そしてエントリーしているんでね。グランメッセ熊本で2人で優勝して、このWORLD TAG LEAGUE制覇してみせますよ」と改めて優勝宣言。ヒロムはバックステージでも内藤に「あそこはいつも相手にやってるみたいに思いっきりいかないと怪しまれちゃう。むしろ、あれだけ思い切り振り切ったからこそあのバカども3人は信じたんじゃないですか」と必死に弁明していた。

 Bブロックは最終公式戦を前に、IWGPタッグ王者のグレート-O-カーン&HENAREが単独首位に。2点差で内藤&ヒロム、矢野通&ボルチン・オレッグ、EVIL&成田が追いかける状況となっている。

 内藤&ヒロムが12・6薩摩川内大会で行われる最終公式戦で対戦するのはオーカーン&HENARE。この試合で勝利すれば決勝進出の可能性が一気に高まる。裏切り偽装で結果的にさらに絆を深めた内藤&ヒロム。予告通りに優勝まで駆け上がり、ヒロムの誕生日祝いを盛大に行うことができるのか。