ラウンド前に実践すべき“プロが教える練習法”!スイングの見直しに効果的

誰でもすぐにマネできる!
打つ直前の素振りは“芝タッチ”で前傾角を確認!


地面を掘らない程度に芝をタッチする素振りができてからアドレスに入る。本番ではこの芝をタッチしたスイングを再現して打とう
(笹原)芝に触れなければやり直します

素振りでも本番と同じスピード、同じスイングで振る!

みなさんは打つ前に素振りをしますか? 私は必ずしますが、アイアンなど芝の上のボールを打つクラブのときは、芝を飛ばす素振りをしてからアドレスに入ります。

芝を飛ばす理由は、正しいインパクトのリハーサルです。素振りだからといって適当に振らず、ボールがあるつもりで本番と同じスイングをする。本番のつもりで振るとヘッドスピードが上がりますが、そのとき注意したいのが上体の起き上がりです。クラブを振るスピードが上がっても前傾角をしっかりキープして、ボールがある位置の芝をタッチする。それを本番で再現すればボールをきちんとミートできます。

ヘッドが芝に触れなかったり、地面を掘るくらいダフってしまったときは、面倒くさがらずにもう1度やり直しましょう!


笹原のアイアンショット。芝を薄くとりながらボールをきちんとミートしているが、これは本番前のリハーサルが効いているそうだ


素振りでもスイングスピードは本番と同じ速度で振るが、クラブを速く振ると上体が起きやすくなる(×)。前傾はもちろん、ヒザの角度や重心の高さも本番と同様のアドレスをとったら、勢いよく振っても前傾角を崩さずに芝をタッチ。振り切ることも忘れずに

前傾姿勢をとらない、クラブをソールしない棒立ちで素振りをする人が多いが、これは単に腕を右から左に振っただけの手打ちの素振り。本番のスイングにまったく結びつかない

笹原優美
●ささはら・ゆみ / 1992年生まれ、東京都出身。162cm。

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チャックリする人、必読!
コックを使うのはNGじゃない!アプローチも「タメて打つ」が正解!


手元が先行し、ヘッドが遅れて下りてくることでタメが作られる

テークバックのコックをほどかないイメージで打つ

アプローチの場合、ヘッドを思い切り加速させる感覚はありませんが、手元を先行させてヘッドがやや遅れて下りてくる感覚は絶対に必要です。小さいスイングでもタメを作ったほうが、ボールを正確にとらえやすくなります。


テークバックでコックを使って振り上げたら、インパクトまでコックをほどかないイメージで振り下ろす。肩の回転と同調して腰のベルトを水平に回す意識で回転すると上下動が起こらないので、構えた位置に手元を戻してインパクトできる

手首を固めてノーコックで打つスイングではタメがつくれません。チャックリが出る人はこれが原因。インパクトで手首が伸びてしまうからチャックリするのです。コックを使ってバックスイングしたら、手首の角度をキープしてハンドファーストでインパクトする。ヘッドの入射角は鋭角ではなく、ゆるやかな円弧を描きながら加速させて打つと、きれいに振り抜けますよ。


ノーコックで打とうとすると手首が硬くなってしまう。タメがなくなるとヘッドが先に落ちてしまい、ボールの手前をダフりやすい


クラブを丸く振る意識をもつと、ダウンスイングで手首のタメがキープできる。フォローでもクラブをスムーズに振り抜ける
(野仲)直線ではなく“丸い円”を意識する!

野仲茂
●のなか・しげる / 1970年生まれ、神奈川県出身。173cm、75kg

構成=小山俊正、鈴木康介、三代崇、編集部
写真=圓岡紀夫、相田克己、高橋淳司