笑い飯『漫才天国』大阪公演は賞レース王者大集合! ギャロップがミルクボーイのネタをアドリブで…

2024年に2回目の上方漫才大賞を受賞した笑い飯(西田幸治、哲夫)による、いまや“恒例”の「漫才天国」。今年は大阪と東京で開催されますが、その大阪公演、『笑い飯の漫才天国 in NGK ~チャンピオン大集合スペシャル~』が11月24日(日)に大阪・なんばグランド花月で開かれました。ゲストにトレンディエンジェル(たかし、斎藤司)、ミルクボーイ(駒場孝、内海崇)ら賞レース王者たちが勢ぞろいする豪華な顔ぶれで、珠玉の漫才とコーナーで盛り上げました。


出典: FANY マガジン

トレエン・斎藤が華麗なステップ披露

トップバッターはもちろん笑い飯。言わずと知れた、2010年の『M-1グランプリ』王者でもあります。客席を見渡すなり、「いつもより客層が若い」と西田。一方、哲夫は「いつもどおりの感じ」と、正反対の感想を言い合います。

そして、デリバリーピザのネタを披露。個性的なキャラクターがロールプレイングゲームのように次々と現れ、観客の想像力をこれでもかと駆り立てました。


出典: FANY マガジン

続いては、同じく『M-1グランプリ』の2015年王者、トレンディエンジェルです。漫才では、独走する斎藤を一瞥し、「優しく見てね」と客席に語りかけるたかし。ほとんど動じないたかしの冷静なツッコミが斎藤を正気に戻します。

ネタの後半は遠足をテーマに、小学生の会話をコント漫才で披露。最後は斎藤が華麗なステップで舞台を横断してみせて、軽やかな足取りでも大いに沸かせました。


出典: FANY マガジン

『キングオブコント2016』王者のライス(田所仁、関町知弘)は、密室殺人事件のコントを繰り広げました。関町扮する刑事が推理を披露しますが、せっかくの“見せ場”で田所扮する犯人と思しき男が食い気味に口を挟み、刑事を挑発します。

セリフの多い関町と対照的に、ジェスチャーで魅せる田所。静と動が巧妙に交差したコントで魅了しました。


出典: FANY マガジン

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劇場限定「他言無用」ネタも!?

笑い飯の2本目の漫才は、奇想天外な世界観。ある薬を飲むと、動物の便利なパーツが人間に生えてくるというもので、2人が詳細に語れば語るほど、奇妙な人間が目の前に浮かび上がってきます。まるで悪い夢でも見ているような漫才で惑わせました。


出典: FANY マガジン

お次は『M-1グランプリ2019』王者のミルクボーイ。おなじみの冒頭の“なんぼあってもいい”プレゼントは「新品のテトラポッド」でした。

ネタは「人間」。おかんが好きな生き物は何なのかを2人で探っていくのですが、内海の人間観察がさえわたり、思わず拍手が沸き起こる一幕も。汗をにじませ熱弁をふるう内海の横で、終始、涼しい顔の駒場。2人のコントラストも鮮やかでした。


出典: FANY マガジン

続いて登場したのは、2023年の『THE SECOND~漫才トーナメント~』初代王者に輝いたギャロップ(林健、毛利大亮)です。“遅咲き”のイメージがありますが、実はさかのぼること2008年には第29回『ABCお笑い新人グランプリ』最優秀新人賞、2009年には第39回『NHK上方漫才コンテスト』最優秀賞を受賞するなど、数々の賞を受賞してきました。

お餅をテーマにした漫才では、直前のミルクボーイのネタの一部を取り入れるなど、鮮度抜群のアドリブでも沸かせます。お餅に対して“こだわり”がある林。その持論は過激極まりなく、笑顔を浮かべながら話は不穏な方向へ進みます。隣では毛利が「こわい……」と困惑。そんな毛利の制止も振り切って、林の暴走は止まりませんでした。


出典: FANY マガジン

ネタの時間の最後を締めたのは、もちろん笑い飯です。大阪のイメージアップ作戦の一環として、「だるまさんがころんだ」の替え歌を大阪の名所で作ろうと盛り上がる2人。それぞれイメージアップを思ってのフレーズを口走りますが……。

こちらは劇場だからこその漫才で、“他言無用”は暗黙の了解。NGKを笑いの渦に巻き込み、客席は抱腹絶倒でした。