2024年も数多くのアニメが放送、配信されましたが、特に支持されたのはどの作品だったのでしょうか。今回はマグミクス読者にとっての最人気作を探るため、「2024年の覇権アニメはどれ?」という読者アンケートを実施します。



『2.5次元の誘惑』ビジュアル (C)橋本悠/集英社・リリサ製作委員会

【画像】ちょっと見えてますよ… こちらが手で押さえても隠れない『にごリリ』超ミニスカ姿です

今年の「顔」的なアニメ

 12月に突入し、いよいよ2024年も終わりが見えてきました。今年も、新作に限っても200以上のアニメが放送/配信されたなかで、今年の「顔」といえば、どの作品を思い浮かべますか?

 ひとまず2024年アニメから特に強い印象を残した3作品を見ていきましょう。

『勇気爆発バーンブレイバーン』

『葬送のフリーレン』や『薬屋のひとりごと』、『ダンジョン飯』といった2023年秋から続く人気作とともに2024年冬クールは始まりました。そこで強烈なインパクトを残した新作が『勇気爆発バーンブレイバーン』です。

 放送前に公開されていた情報やキービジュアルでは大張正己監督らしからぬリアル路線のロボットアニメを匂わせておきながら、いざ放送が始まるととにかくアクの強いロボット「ブレイバーン」と不遇な「イサミ」による濃厚なストーリーが展開していきました。夏クールの『しかのこのこのここしたんたん』もそうですが、新作ながら最後まで何かと話題を呼び続けたのは偉業と言っていいでしょう。

『響け!ユーフォニアム3』

『【推しの子】』の「メルト」回(第17話)や『ダンダダン』の「アクさら」回(第7話)などと並んで、『響け!ユーフォニアム3』の第12話も多くのアニメファンの心に刻まれたであろうエピソードでした。

 本作は北宇治高校吹奏楽部を舞台にした群像劇『響け!ユーフォニアム』シリーズの最終作ですが、部長になった主人公の「黄前久美子」とライバルキャラクターによるオーディションが第12話のハイライトになりました。そして、その結果を原作小説とは逆にするという大胆な変更が行われましたが、ストーリー的にはむしろ必然であるかのような流れとなり、今後も見事な原作改変として語り草となりそうです。

『2.5次元の誘惑』

 現在放送中の『2.5次元の誘惑』も意外性という点では抜群です。原作マンガと同じく初期は2次元好きの漫研部部長と美少女コスプレイヤーによるちょっとエッチなラブコメ路線でしたが、途中からはコスプレを題材にした熱血ストーリー……と言っても過言ではないほど作風が変化しています。

 特に第21話「主人公の物語」は、主役の榎木淳弥さんの迫真の演技もあって感涙ものです。すでに視聴を止めてしまった人は、そろそろ迎えるであろう最終回に向けて今からでもぜひ追いついてほしい1作です。

あなたにとって2024年の覇権アニメは?

 ここまで触れた作品はもちろん、『ガールズバンドクライ』や『チ。―地球の運動について―』などとんでもなく面白いアニメは多数ありましたが、それらも例えば2023年の『【推しの子】』『葬送のフリーレン』や2022年の『SPY×FAMILY』『ぼっち・ざ・ろっく!』、2021年の『東京リベンジャーズ』のような広く社会に知られるような「覇権アニメ」というには及ばないかもしれません。

 しかし、その一方で、それに準じるような作品の層の厚さを考えると2024年は豊作だったと言っていいでしょう。皆さんもこの年の瀬に、今年のアニメを振り返ってみてはいかがでしょうか。