綛(かせ)染めによる丁寧なインディゴ染色
大麻(ヘンプ)の糸はインディゴ染料の浸透性が低く、一般的なロープ染色では濃度が上がらないため、絞りながら染める綛(かせ)染めでインディゴ染色しています。綛(かせ)染めは、ロープ染色に比べ圧倒的に手間が掛かり、生産性も低い伝統的な染め方になります。空気にさらして酸化させる工程を何度も何度も繰り返して染める、とても手間と時間がかかる手法ですが、少しずつ染め上げていくことで糸の芯までしっかりと染まり、穿きこむほどに深みのある独特な風合いの色落ちが楽しめます。
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旧式シャトル織機で織るセルビッジデニム。
純度100%大麻、綛(かせ)染めで丁寧にインディゴ染色した糸を、旧式のシャトル織機で織り上げています。綿に比べて糸の伸度(伸び)が低いため、強い力が掛かると糸が切れてしまうため、糸のテンションを下げてゆっくりと織る必要があります。生産効率を意識した最新の織機と比べると、旧式のシャトル織機で織られるデニムの幅は狭く、織るスピードもかなり劣りますが、旧式シャトル織機でゆっくりと織りあげたデニムには、独特の凹凸ができ、これが自然なムラと膨らみのある表情となります。折り返した脇にあるセルビッジが旧式シャトル織機で織った証です。