照屋年之監督(ガレッジセール・ゴリ) 6年ぶりの最新作『かなさんどー』映画の舞台・沖縄で日本初上映となるプレミア試写会を実施!

監督が作品への熱い想いを吐露

本作は、日本初上映となることから監督は、「僕自身がやっぱりこのお笑いの世界にも約30年ぐらい足を突っ込んでるような人間なので、 笑える作品にしたいっていうこともあるんですが、その分やっぱり最後は、ジーンとなんかあったかいものをお土産として持って帰ってもらいたいなっていうのを意識して、ずっと映画を15年以上撮り続けてきました。今回のこの『かなさんどー』っていう映画も、それぞれの仲の良い親子も、親との確執がある人もいるかもしれません。そういう中で、自分の親がもう余命がいくばくかしかないっていう時に、憎んだままあの世に送ってあげるものなのか、それともその残された少ない時間だけでも幸せに、見届けてあげるのか、そういう部分の葛藤の部分をですね、主演の松田るかちゃんが演じてくれた美花という役に、感情移入して、皆さんも笑いながら、何かちょっとほっこり、ジーンと帰っていただく90分になれたらいいなと思っております」とコメント。


©「かなさんどー」製作委員会

続けて監督は「本作は、6年ぶりの新作ということで「『洗骨』を上映した時に、本当に沖縄県民の方に愛されて、1年沖縄で上映されていました。それだけ見てくれる人が多かった中で、いろんな方から手紙もいただいたんですが、特にお年寄りから直筆の手紙をいっぱいいただいて、“何十年ぶりに夫と映画館に来ました”とか、“私も昔は親を洗骨で送った。”、“本当にこういう映画を作ってくれてありがとう”という感謝をたくさんいただきまして。父親も観に来たのですが親父もやっぱ観終わった後にジーンと来て。帰り兄が運転する車の中で、助手席の親父が『亡くなったら洗骨してほしいな』ってぽろって言ったんです。そしたら、運転してる兄が『めんどくさいから燃やす』と答えたんです(笑)」とユーモア溢れるエピソードを披露。

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撮影時のエピソードも披露!

続いて各役を演じる上で気をつけたことそして、撮影時のエピソードの話となり松田るかは、母のSOSの電話を取らなかった父を許せずにいるも、父の余命がわずかで7年ぶりに実家に帰ってくるという美花を演じるにあたって「私がこの映画の中ですごい怒って怒鳴るシーンがあるんですけど、 すごい監督が褒めてくださって。怒ってても褒められるんだなっていう初めての気づきでしたね」と自身の怒りの演技に自信を持ったと語ります。


©「かなさんどー」製作委員会

さらに「父の悟を許せないけれど話が進んでいき、許すって 全部受け止めてオッケー、もう全部許しますだけじゃなくてもいいんだなっていうのを、すごいこの映画で感じました。“まだまだ怒っていながらも受け入れる”、これも許しだと思うし、“もう全部許したよ。”これも許しだと思うし、いろんな形の赦しを見せてくれるなっていう風に、私が映画を観た時にすごい感じました」と本作を鑑賞した感想をしみじみ語りました。

そんな松田るかを照屋監督は、「怒るシーンも上手なんですが、金持ちの年寄りを誘惑するのも上手いんですよ。実際についていくなという演技で、本当にやっていたのかと疑うんですよ」とジョークを交えると、松田るかは「作品に対する愛みたいな熱い想いがすごく、特に撮影期間は、そんなにたっぷり時間はなかったんですけど、それでも ギュッと詰めて濃厚にやろうっていうその想いが、役者としてすごい嬉しかったです」と称賛。


©「かなさんどー」製作委員会