【ストロングスタイル】S・タイガーが2年4ヵ月ぶりにレジェンド王座返り咲き 大暴走・村上を鮮烈蹴殺

『初代タイガーマスク ストロングスタイルプロレスvol.32 力道山先生ご生誕100年記念日感謝大会』東京・後楽園ホール(2024年12月5日)
レジェンド選手権試合 ○スーパー・タイガーvs村上和成×

 S・タイガーが大暴走を見せた村上を起死回生のハイキックから牙山につなげて鮮烈蹴殺。大逆転の3カウントを奪い、ストロングスタイルプロレスの至宝を奪回して、2年4ヶ月ぶりにレジェンド王座に返り咲いた。

 村上は6・20後楽園大会で間下隼人を破り、レジェンド王座初戴冠。9・26後楽園大会では18年越しの因縁が残る船木誠勝を下して、初防衛に成功した。次なる標的として新日本プロレスの永田裕志を指名したものの、勝手な振る舞いを許さないとばかりに、ストロングスタイルプロレス所属で元王者でもあるS・タイガーが挑戦に名乗りを上げた。

 11・5新宿大会でタッグマッチでの直接対決が実現したものの、村上はS・タイガーのマスクを剥ぐ暴挙の末に、わずか6分で反則負け。そのうえでS・タイガーの挑戦を受諾し、今回のタイトル戦が決定した。

 村上は会見を連続してボイコットしており、S・タイガーは怒り心頭。ゴングを待たずに2人は殴り合うと、そのまま場外乱闘へ。村上は客席に何度も投げつけて大暴走。マスクまで引き裂いていく。S・タイガーもやり返すが、村上の猛威は止まらず、和田良覚レフェリーを巻き込んでも気にせずに一方的に殴りつけた。

 リングに戻っても、S・タイガーをコーナーに押し込み、絶叫しながら両足で踏みにじっていく。足を掴んで必死の抵抗を見せたS・タイガーは、強引に振り払って反攻。しかし、村上は追撃をかいくぐり、豪快なSTOでKO寸前まで追い詰めた。村上は大「村上」コールの中、S・タイガーを挑発して観客を煽りに煽る。

 そして、村上はトドメとばかりに大振りのパンチを放つが、その瞬間、S・タイガーが鮮烈なハイキックを一閃。直撃を受けて前のめりに崩れた村上を強引に立たせたS・タイガーは牙山(ブレーンバスター式go 2 sleep)で叩き潰し、逆転の3カウントを奪った。

 試合は劇的な決着に。S・タイガーが2年4ヶ月ぶり5度目のレジェンド王座戴冠を成し遂げた。村上はセコンドの肩を借りてノーコメントで去っていく。S・タイガーのダメージもひどく、ベルトを巻いて、カメラマンのフラッシュを浴びたものの、マイクアピールはできず。それでも勝利の雄叫びを上げて、至宝奪回に喜びを爆発させた。

 フラフラのS・タイガーだったが、バックステージでコメントを発表。「最初のパンチでそこから先、もう洗濯機の中に入れられたことないですけど、その中の気分で。どこで頭打って、何があってという。その中でかすかなスキが見えたんで、そこしかないと」と試合を振り返ると、「あるべき場所に返ってきた。そして、言えるのはここからがまた戦いだって。また来年、いろんな敵が来ると思うので、それを初代タイガーマスクの名のもとに倒していくだけです」と早くも2025年の戦いを見据えていた。

【試合後のS・タイガー】

――大荒れの展開だったが、最後決め手になったのは?

▼S・タイガー「やっぱり今まで培ってきたもの、練習してきたものが、最後自分を救ってくれたと思ってます」

――最後のハイキックは瞬間的に反応した?

▼S・タイガー「今までいろんな戦いの中で(培ってきたものが)無意識に。最初のパンチでそこから先、もう洗濯機の中に入れられたことないですけど、その中の気分で。どこで頭打って、何があってという。その中でかすかなスキが見えたんで、そこしかないと」

――ベルトを取り戻して、どんなチャンピオンを目指す?

▼S・タイガー「今はまだ頭が働いてないんで。ただ、あるべき場所に返ってきた。そして、言えるのはここからがまた戦いだって。また来年、いろんな敵が来ると思うので、それを初代タイガーマスクの名のもとに倒していくだけです」

※村上はノーコメント