男性が香典を使って「デリヘル」を呼んだワケとは？（山口幕府さん提供）

【マンガ本編】母親を亡くした同僚、香典を使って「デリヘル」！？　本当の理由に読者号泣！

予想外の出張サービスに「そういう意味か！」

　最近、母親を亡くした男性は、同僚に対し「全然連絡を取っていなかった」と、やけにけろっとした様子です。それどころか、香典を使って大人のお店の出張サービスを頼むと言います。その夜、男性の家に女性が訪ねてきて……？

　山口幕府さん（@sougoyamaguchi）による創作マンガ『出張サービスの4コマ』がX（旧：Twitter）上で公開されました。読者からは「クズ話かと思いきやまさかの切ない感動」「本当にあって欲しい職業！　略語ひどいけど（笑）」「ものすごい展開の裏切り。本当構成がすごい」などの声があがっています。

　山口幕府さんは漫画家として活動しており、SNSでは主に4コマギャグマンガを投稿しています。

　作者の山口幕府さんにお話を聞きました。

ーー1コマ目からは想像できないような結末でした。今回のマンガを思いついた経緯を教えて下さい。

　今回の4コマでは、「香典を最悪なことに使おう！」という所から考え始めています。そこから香典をデリヘルにつぎ込むことを思いついたのですが、これがオチだとつまらないので、それを4コマ目でひっくり返すとするとああいう形になってしまいました（笑）。

　いつもこんなハートフルな4コマではなく、スラム街みたいな4コマを描いているため心配になって、妻にこんな4コマなんだけど……と相談した結果、「悲しいーー！！！」と大泣きしたため描いてみようと思うに至りました。（妻はすぐ泣くため、ふたりでバラエティ番組を見て大笑いしているときに急に『クレヨンしんちゃん』の感動シーンをスマホでバッと見せて急激に泣かせたりして感情を掌握して遊んでいます）。

ーーお母さんを演じる女性がなんとも優しく魅力的です。キャラメイクでこだわったポイントを教えて下さい。

　特にこだわったのは、3コマ目の家の情景です。日曜日の夕方、お母さんの料理する背中を見ながら、『忍たま乱太郎』とか、『笑点』とかがTVで流れているあの感じを演出してみました。

　さらに言うと、大学生になって1回くらい母がひとり暮らしの家に来るじゃないですか。そのときに実家よりもめっちゃ小さい台所で料理作っているし、部屋も実家とはぜんぜん違うのに、母が料理しているだけで実家にいるような落ち着き感じますよね。アレを描いたつもりです。（伝わってなかったら脳内に直接テレパシーでイメージを送るので、僕の脳内にいつでもご連絡下さい！）。

すっかり「欲」がなくなったと語る老人。その言葉とは裏腹に……『温かなコーヒーの4コマ』（山口幕府さん提供）

ーーコメント欄で、特に印象に残った読者の声について教えて下さい。

　皆さん、普段こんなの描かないのに何なんだって振り幅に戸惑われていましたね（笑）。いつもは一夜漬けで脳内に情報を詰め込みすぎて頭が破裂するマンガを描いたり、すごい形相でパンツを見ようとするおじいちゃんの4コマを描いたりしていますから……なので何だったら山口幕府が描いているということすらも前フリになっていると思います（笑）。

　特にコメントでビックリしたのは「このマンガの核となっているお母さんをレンタルできるサービスですが、マジで実際にありますよ！」とコメントをいただいて調べたら本当にあったんですよ……！　もうそのまんま、お母さんがいない方が家族の温もりを得るためのサービスが、この世にあります！！

　現実になってしまっているんです！！　まさか僕の4コマが現実のものになるなんて……！！　今度は一夜漬けでテスト勉強をした学生が、詰め込みすぎて頭が爆発する事件が現実に起きないことを心から願うのみです……。