女性の力で社会を変える「草の根リーダー」に贈る賞、受賞した5名の挑戦を紹介

在日ブラジル人の相互扶助の場をつくる

3人目の入賞者は、太陽のような明るい笑顔が印象的な中田ケンコさん。滋賀県にあるブラジル学校サンタナ学園の校長をしています。中田さんは1992年に来日した際、在日ブラジル人たちの子どもたちが教育を受けれる環境が整っていなかったため、学校に行かず家にいるという状態に衝撃を受け、再来日して1998年にサンタナ学園を開校しました。最初は3名の子どもたちを預かるところからスタートした施設でしたが、子どもたちが成長するに従って、小学校、中学校と増設していき、今では0歳から18歳まで約50名ほどが通う「教育・保育の場」となっています。中田さんの夢は、サンタナ学園を文部科学省の認定する「各種学校」にすることで、今後も在日ブラジル人の子どもたちが夢を諦めないでいられるためのサポートをしていきたいとのことでした。

ブラジル学校サンタナ学園の校長・中田ケンコさん

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課題を抱えた子どもや親をサポート

4人目の入賞者は、沖縄で放課後児童クラブや若年妊産婦支援を行う一般社団法人カナカナを運営する仲本かなえさん。仲本さんが、子どもやお母さんの居場所づくりに取り組み始めたのは、自身の出産がきっかけ。地元である南風原町で、子連れでも気兼ねなく外食することができるキッズレストランの開業が始まりでした。そこから、現在は「食」を通じて子ども達を育む児童クラブや、生活困難な家庭の子どもたちのために夜10時まで居場所を提供する「子ども元気room」といった取り組みに広げています。

一般社団法人カナカナの代表理事・仲本かなえさん