会話のなかで、「うちの家の前」「〇〇の近く」などの言葉で説明する、だいたいの距離感。日本と韓国では、その感覚がだいぶ異なるようです。作者の女性が戸惑った体験とは……。Instagramで公開されたマンガが、「これ、韓国あるあるですよね」と話題の作者、「IPPNEE」さんにお話を聞きました。
マンガ「韓国人のコレにダマされるな」のカット(IPPNEEさん提供)
【マンガ本編】日本と韓国、感覚の違いに「おいおい」 ”家の前”と言われたカフェに向かうも相手は現れず?
韓国の「うちの家の前」「〇〇の近く」は日本と違う!
韓国人と日本人との感覚の違いについて描いたマンガ「韓国人のコレにダマされるな」が、Instagramで1600以上のいいねを集めて話題となっています。
「うちの家の前」「〇〇の近く」など、相手に位置の目安を伝えるときの言葉。その距離感覚が、韓国人と日本人ではどうやら異なるようです。韓国在住の作者が、自宅近くのカフェで仕事の待ち合わせをしようとしたところ……。読者からは、「韓国あるある、共感です」「待ち合わせるときは、店名のチェックも必要ですね」「感覚が違いすぎて、何度も大げんかをした経験があります」などの声があがっています。
このマンガを描いたのは、Instagramでマンガを発表している、ブロガーの「IPPNEE」さんです。IPPNEEさんに、作品についてのお話を聞きました。
ーーお義母様が「家の前」と話していた美容院は、家からどのくらいの距離なのでしょうか?
徒歩で10分ほどかかる距離です。
ーー韓国ではどのくらいの距離があると、「うちの家の前」や「〇〇の近く」ではなくなるのでしょうか?
韓国人の夫に聞いたところ、1kmを越えると「~の前」とは表現しなくなるとのことです。
ーー今回のエピソード以外にも、韓国と日本の感覚の違いから困ったことはありますか?
韓国では、まだ到着までに10分ほどかかる距離にいても「もう着く」という表現をよく使います。夫のために、家に着く時間を想定して料理を作っていても、帰って来るまでに冷めてしまうというということがよくありました。また、相手がいっている場所がなかなか特定できず、話が進まないこともありがちです。
ーー距離の感覚以外にも、「日本の感覚とは違うな」と思ったことはありますか?
時間の感覚も、日本の方がより厳しい印象を受けます。
また、からさの感覚も日本とは違います。レストランなどのメニュー表にある「からさを示す唐辛子マーク」が、韓国ではひとつ付いているだけでも、強いからさを感じますね。韓国ではもともとからい味付けのものが多いので、「からさに慣れている韓国人にとっても注意が必要」という意味にとらえると良いと思います。
ーー作品について、どのような意見が寄せられていますか?
韓国に在住の方を含め、「距離の感覚の違い」を体験したことがある人は多いようで、共感の声がとても多かったです。
ーーマンガを描き始めたのは、いつ頃からでしょうか?
Instagramでは、約4年前の2020年から投稿を始めました。主に日韓文化の違いや面白体験談、私たち日韓夫婦の間で起きたエピソード、韓国人彼氏との過去の恋愛エピソードなどをマンガにして投稿しています。
ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。
「自分自身が衝撃を受けたから」という理由もありますが、このような感覚の違いを事前に把握しておくとお互いに誤解が生まれにくく、韓国人とのやり取りがスムーズにいくのでは、と思ったからです。
ーー創作活動で今後、取り組んでいきたいことを教えて下さい。
私なりの視点で感じた韓国の魅力を、Instagramで発信することは今後も継続したいです。また、アニメーション制作にも挑戦したいですね。ほかにも、イラストを使って分かりやすく「韓国語や韓国についての書籍」などを制作し、幅広い年齢の方に韓国の魅力をお伝えしたい、という思いもあります。