発表から早くもファンから注目されている新作ガンダムの『機動戦士Gundam GquuuuuuX』。果たしてどんな作品になるのでしょうか。これまでに明かされた情報を整理し今後の展開などを予想します。
『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』特報映像より (C)創通・サンライズ
【画像】「シャフ度」のトレンド入りはコレか! 『ジークアクス』特報のシーンカットやキャラ&メカビジュアルを眺める(16枚)
劇的な化学変化が予想されるカラー制作の「ガンダム」シリーズ
2024年12月4日、「ガンダム」シリーズの新作TVアニメ『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』が発表されました。さらにTV放送に先駆け、劇場先行版『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』が2025年1月17日より全国373館で上映される予定です。
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』(2022年)の放送終了から、およそ1年半ぶりの「ガンダム」シリーズのTVアニメ新作となり、ファンの期待は爆上がりしていることでしょう。発表された情報から、今後の展開を予想していきます。
今回の発表で筆者が一番に注目した部分が、制作に「スタジオカラー」の名前があったことです。カラーといえば、多くの方は2007年から2021年にかけ公開された劇場アニメ『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』4部作を思い浮かべることでしょう。それだけでなく『シン・ウルトラマン』(2020年)、『シン・仮面ライダー』(2023年)という実写特撮映画も記憶に新しいところです。
これまでの「ガンダム」シリーズといえば、制作は基本的に「サンライズ」のみでした。そこに数々のヒット作を生み出してきたカラーが加わったことで、どのような化学変化が起きるのでしょうか。公開された映像からも期待感をふくらませる人が多いと思います。
さらに本作の監督が「鶴巻和哉」さんという発表がありました。鶴巻さんはご存じの方も多いと思いますが、前述の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』4部作で監督を務めています。ここも大きな注目ポイントです。
そして脚本には「榎戸洋司」さん、「庵野秀明」さんの名前がありました。榎戸さんはシリーズ構成も担当しています。
その榎戸さんは、『少女革命ウテナ』(1997年)のシリーズ構成と脚本などで知られ、そして、TVシリーズ的には前作にあたる『水星の魔女』でシリーズ構成と脚本を担当した大河内一楼さんは『ウテナ』の小説でデビューしました。さらに、本作の主人公である「アマテ・ユズリハ(マチュ)」は女子高生という、『水星の魔女』の主人公「スレッタ・マーキュリー」との共通項があります。こうしたことから、『ウテナ』との奇妙な縁を感じる人も少なくないようです。
もうひとりの脚本担当である庵野さんは、アニメファンにはもはや説明不要でしょう。この庵野さんがあえて前面に出ないで、脚本に集中しているところも個人的には注目しています。
キャラクターデザインの竹さん、メカニカルデザインの山下いくとさんといったスタッフ陣も注目の人ばかりでした。その顔ぶれを見るだけで、本作『ジークアクス』への期待は高まるというものです。
『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』ティザービジュアル (C)創通・サンライズ
(広告の後にも続きます)
『ジークアクス』のTV放送はいつになるのか?
TVシリーズとして制作される『ジークアクス』ながら、TVでの放送日時はまだ明らかになっていません。
放送局は、日本テレビ系列とのことです。これに関してファンのあいだでは、「ガンダム」シリーズの全TV局制覇と騒がれていました。日本テレビ系列はこれまで唯一、TVシリーズのガンダムを放送していなかったからです(クロスネット局を除く)。
シリーズ第1作『機動戦士ガンダム』(1979年)は名古屋テレビ(テレビ朝日系列)、テレビ東京系列で放送された『ガンバレ!SDガンダム大行進』(1993年)、フジテレビ系列だった『∀ガンダム』(1999年)、毎日放送(TBS系列)の『機動戦士ガンダムSEED』(2003年)、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN前夜 赤い彗星』(2019年)はNHK系列でした。
こうしたことから本作『ジークアクス』が日本テレビ系列で放送されることで、「ガンダム」シリーズが全TV局制覇を達成したといわれるわけです。これは第1作放映から46年越しの快挙といえるかもしれません。
ところで肝心の放送時間枠はどうなるのでしょうか。
現在の日本テレビのアニメ枠に入るとして、深夜放送という可能性は低いと思われます。なぜならセールス面で考えれば、できるだけリアルタイムで視聴できる時間を考えるでしょう。いわゆる子供から大人まで視聴可能な時間帯です。
そうすると、もっとも可能性が高いのは日本テレビ金曜23時枠かもしれません。いわゆる「FRIDAY ANIME NIGHT」通称「フラアニ」です。この放送枠はもっとも局側が力を入れている枠なので可能性は高いかと思います。
しかし、フラアニ枠は2025年1月から『薬屋のひとりごと』の第2期の放送が決まっていました。しかも連続2クール放送予定だそうです。つまり、この枠での放送ならば7月開始ということになるでしょう。
もうひとつの日本テレビのアニメ枠は土曜日夕方です。しかし、ここも2025年4月から17時半枠は『真・侍伝YAIBA』の放送が決まっていました。もちろん18時からは看板アニメ作品の『名探偵コナン』があります。
今回の『ジークアクス』の発表時期や劇場版公開時期を考えると、2025年4月からの放送がもっとも可能性が高いと思われ、そうなると新規枠ということになるのかもしれません。
であれば、深夜枠という可能性も否定できません。「ガンダム」シリーズでも、過去には『ガンダム Gのレコンギスタ』(2014年)が深夜枠でした。果たしてどんな形で放送されるのか公式発表を楽しみに待ちたいと思います。