海軍を去った元三大将の「クザン」は、現在かつて敵だった「黒ひげ海賊団」に所属しています。しかし、過去の行動や言動には意味深な点があり、彼の目的についてさまざまな考察があがっています。
海軍にいた頃から世界政府には懐疑的だった?『ONE PIECE Log Collection “FOXY”』DVD(エイベックス・ピクチャーズ) (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
【画像】「いい女になったな…」 こちらがクザンのタイプかもしれない美女です(6枚)
表向きは悪に手を染めたようだが真意は?
『ONE PIECE(ワンピース)』で、かつて「海軍三大将」の一角を担っていた「青キジ」こと「クザン」は、現在、四皇「黒ひげ」こと「マーシャル・D・ティーチ」率いる「黒ひげ海賊団」に所属しています。海軍元帥の座を巡る「赤犬」こと「サカズキ」との戦いに敗れて海軍を去り、表面的には海賊として行動していますが、言動や行動からその「真の目的」についてさまざまな考察がされています。
※この記事には、単行本未収録の『ONE PIECE』最新話までの情報が含まれています。未読の人はご了承のうえお読みください。
なかでも濃厚視されているのが、歴史から抹消された「空白の100年」を暴くことです。「世界政府」が隠す歴史の真実に迫ったために、海軍の無差別攻撃「バスターコール」を受けた「オハラ」に対し、クザンは思い入れがあるように見えます。
例えば、オハラの一件で海軍に反抗して「ニコ・ロビン」を守った、元中将「ハグワール・D・サウロ」は、クザンに氷漬けにされ死亡したと思われていました。しかし「エッグヘッド編」終盤で生存が確認され、加えて「オハラ」に残された大量の文献を集めていたことが分かっています。
「エニエス・ロビー編」にあたる433話では、クザンがロビンに対し「『オハラ』はまだ…滅んじゃいねェ」と言葉を残しています。このセリフが、サウロの行動を知っていたからだとすれば、どこかで情報を入手し、クザンがオハラの状況を把握していた可能性も高いでしょう。
世界征服を目論んでいるとされる黒ひげと行動をともにするのも、「歴史の本文(ポーネグリフ)」や「古代兵器」など、海軍の立場では得られないルートで重大な情報を入手するという狙いがあるのかもしれません。
また、クザンが「空白の100年」を暴いた暁には、世界政府を打倒するという考察もあります。彼は「オハラ」の一件で、正義に対する考えが変わるほど深く影響を受けています。正義のためなら民間人をも巻き込む過激派のサカズキが元帥になることに反発しており、世界政府に問題意識を持っていることは明らかです。
野望を抱える黒ひげも、いずれ世界政府を倒そうとする動きになる可能性が高く、打倒、海軍という共通の目的からクザンが行動をともにしていることも考えられます。黒ひげは1126話で、革命軍の兵糧攻めに遭う聖地「マリージョア」に対し、何かを企んでいる描写がありました。この機会に、クザンも何らかの動きを見せるかもしれません。
ほかにも、クザンが黒ひげ海賊団に入ったのは「監視のため」という見方もあります。黒ひげは仲間殺し、能力者狩りなど、目的のために非道な手口をいとわない海賊です。さらに、不明な出生や異形といわれる身体など謎が多い人物でもあり、黒ひげの秘密を近くで分析し、いずれ彼の凶行を阻止することも可能でしょう。
現状のクザンは、元師匠の中将「モンキー・D・ガープ」を海賊島「ハチノス」で監禁しています。これについても、「ガープと手を組むため」「黒ひげ海賊団を崩壊させるため、あえてガープを捕らえたのでは」など、さまざまな推測が飛び交っていました。
海軍を離れた後、699話で「パンクハザード」に登場したクザンは、中将「スモーカー」に「海軍に所属しなくても実行できる事はある」「所属しねェから見えて来るもんもある」「おれはおれよ」と語っています。一貫した信念を持つ彼が、今後の物語で重要な役割を担うことは間違いないでしょう。