【価格差75円】ラ・ムーにおける「カップヌードル・ポジション」のカップ麺はただ安いだけなのか?

岡山発の超ディスカウント系スーパー『LAMU(ラ・ムー)』は「段ボールごと商品を積み上げ陳列することで極限まで経費を抑える」という手法で驚異の低価格を実現している。初めての人はビックリするかもしれないが、慣れると見やすいしメリットしかない。

そんなラ・ムー(大黒物産)は自社ブランド『D-PRICE』を展開しており、広大なカップ麺売り場を徘徊すると「あぁ、これがD-PRICEにおける『カップヌードル(日清)』ポジションなのね」と一目で分かるカップ麺が大量に売られている。

価格だけ見るとD-PRICEの圧勝だが、味を加点すると……果たして勝負になるのだろうか?

【写真】同じカップラーメンはラ・ムーの姉妹店であるこちらでも買える!

・因縁の「赤・黄・青」

ラ・ムーのカップヌードルポジ(推定)のカップ麺に『◯◯ヌードル』等といった名称はない。『醤油味ヌードル』『海鮮味ラーメン』『豚骨ラーメン』の3種類展開。価格は各95円(税込)と爆安。

「なぜ醤油だけ『ヌードル』なのか?」「なぜ豚骨だけ『味』が付いていないのか?」といった野暮な詮索はヌキだ。このユルさがラ・ムーのいいとこなのだから。

カップヌードルの価格は店によってバラつきがあるが、同日ラ・ムーでの販売価格は170円(税込)だった。つまりD-PRICE版カップヌードル(仮)とカップヌードル(日清)の間には75円の価格差があることになり、「ほぼ2倍」と言ってもギリOKだろう。

“赤・黄・青” の3色展開な時点で「やってんな」と感じてしまう現象は、カップヌードルの実力と功績を考えれば仕方のないことである。ただ黄色を『カレー』ではなく『豚骨』としている点には、ラ・ムーの意地みたいなものを感じる気もしなくない。

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・やってこ!

それではカップヌードルでいうところの『レギュラー』ポジに該当する『醤油』から食べてみる。

かやくの組み合わせは卵、肉、エビ、ネギ。非常に既視感がある感じ。

ただ量は少なめである。味は……

うおぉ、近い(カップヌードルに)!!! けど違う!!!! なんというか、すごくいい感じに近いけど違う。カップヌードルと比較すると醤油みが強くて「醤油味を名乗るだけのことはあるな」と感じるが、でもカップヌードルを食っているような気分にもなれる。

それからシリーズ全体を通して、カップヌードルとは麺が違う。どちらかといえば「生麺を目指してみました」みたいな方向性であり、好みが分かれるところではあるが、これはこれで良い。アリアリのアリ。

続いて黄レンジャーポジの『豚骨』。

豚骨ラーメンに縁のない地域で生まれ育った私に偉そうなことは言う資格はないのだが、九州の人が大好きな『うまかっちゃん』の “のれん分け” みたいな雰囲気はある。豚骨大好きっ子がどう思うかは知らんけど、豚骨ラーメンとしての最低条件は余裕でクリアしている……ハズ。

個人的に感心したのは、かやくに『天かす』が入っていた点。これが豚骨スープを吸うとアラ不思議、あたかも『豚の背脂』っぽい感じを演出するのだ。これって豚骨ラーメン界隈では普通のこと? だとしたら最初に考えた人スゴイ。

最後はド直球の『海鮮』。

あ、これはカップヌードルではないですね。カップヌードルよりかなり味が薄め(事前情報なしで食べたら海鮮だと気づかないかも?)。ただ薄味ゆえ、スープとして飲み干せるというメリットが生じている。ご年配の方とかにはこっちがオススメかもしれない。