「飛距離268ヤード!」三浦桃香、“飛ばしの秘けつ”を教えます!

「平均飛距離は268ヤードです」と、女子ツアートップクラスの飛距離を放つ三浦桃香。

飛ばすためのスピードやパワーを生み出す秘けつは“トップまで”にあり、そのトップの作り方はとても簡単。10ヤードはすぐに伸ばせるぞ!

伸び上がってから沈み込むのは安定性に欠ける


手元を下げてからクラブをリリースすることで、インパクト前からフォローの軌道がティーアップしたボールを飛ばせるアッパーブローになります(左から3枚目)
パワーを受け止めてボールにしっかり伝えられる「左サイドの壁」も、上体が起きて伸び上がらなければ簡単に作れます(写真右端)

伸び上がらないトップを作ったら、ダウンスイングでも伸び上がらないようにします。切り返し以降は、振り下ろしたクラブを振り上げる動きにつられて上体が起き上がりがちですが、ここでも腹筋に力を入れて伸び上がりを防ぐ。少し沈み込む意識をもつのもOKですね。

伸び上がるとクラブのリリースが早くなってしまうのですが、沈み込むイメージをもちつつ重心を下げて手元も低く下げると、ダウンスイングの前半でシャフトをしならせることができるため、パワーとスピードが増します。

トップで伸び上がっても結局沈み込めばいいのでは?と思うかもしれませんが、伸び上がった状態から沈み込むと、沈み込む度合いにバラつきが出るのでクラブの入射角や打点が不安定になってしまいます。切り返す前にきちんと、伸び上がってないトップを作ることが大事なんですよ。

伸び上がっていないトップから手元を低い位置へと下げて振り下ろすと、タメができてシャフトがしなってくれる

手首は伸び上がる動きにつられてほどけやすい。クラブのリリースが早くなってしまうので、シャフトのしなりを使えない

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上体が起き上がるとパワーが溜まらず逃げてしまう


ダメトップ!
ヘッドをすぐに高く上げてしまうと、スイングアークが小さくなってしまう。クラブや手元が上がる動きにつられて上体が起き上がり、伸び上がったトップになると飛ばせない!

写真の〝ダメトップ〞は何がいけないと思いますか?右足に体重が乗っているし、肩も深く入っていて体は大きく回っている……。わかった!少しオーバースイング気味だ!と思った人は残念!不正解です。

このトップのダメなところは上体が起き上がり、伸び上がっていることです。これは飛ばそうと思うときほど起こりがちで、トップまでに溜めたい、切り返し以降は出し切りたいパワーが逃げてしまいます。

大きく振り上げるほど飛ばしには有効なので、ヘッドで大きなアークを描くようにバックスイングしますが、このときにクラブを上に振り上げるのにつられて上体が起き上がらないように、ヘッドを「低く」動かしていきましょう。

テンポは人それぞれですが、私は軸の位置や傾きをキーブする意識がもてる「ゆっくり」をオススメします。体が起き上がりがちな人が速く振り上げると、右にスエーしたり、オーバースイングになってしまいますからね。

ヘッドを低く大きく動かすのは絶対!ゆっくり動かしたほうが軸やヘッドの位置を確認しやすいので、最初はテンポを落としてマスターしましょう(写真右2枚目)

クラブや手元は上がっていっても、頭はアドレスの位置より上がっていません。むしろ、少し下がっているくらい。回転は軸を動かさず、その場で回っているイメージです(写真右端)

軸ブレも厳禁!固定して回る

飛ばそうすると体を左右に揺さぶってしまう、または無意識に左右に動いてスエーしてしまう人が多い。固定した軸を中心に回ったほうが回転速度は上がる。ダウンスイングで速く回るためにバックスイングでも軸をキープして回ろう

軸をキープするコツ腹筋に力を入れる

始動からフィニッシュまでお腹に力を入れると、軸が左右だけでなく前後にもブレにくくなり、起き上がりが防げる。「お腹をパンチされると『うっ!』ってなりますよね。腹筋への力の入れ方や強さは、そのときと同じにするといいですよ」(桃香)