物欲旺盛なライトニング編集部員たちが、今の気分で選んだ欲しいモノや身銭を切って購入したアイテムをジャンルレスで報告! 今回は「ヴィンテージの中でも、食指が動きやすいのがミリタリー。アメリカとイギリスのものばかりなんだよね。平和な時代に生まれてよかったよ、ホントに」と語る編集部の買い物番長・松島親方がお届け!

Nigel Cabourn(ナイジェル・ケーボン)の本

ここ何年かの間にファッション界の著名人たちが、自分のコレクションを一冊にまとめた本が、幾つも出版されている。貴重なヴィンテージが見られたり、本人と物との関わり方が紹介されていたり、非常に興味深い本ばかりだ。

じつは私も近しい本を何冊か出したことがあるのだが、流石にわたし一人の名前では勝負できず、編集長経験者仲間と一緒に、それぞれのコレクションを掲載し、極めて主観的な原稿を書いた。それが『Stuff』というシリーズだった。持ち物自慢カタログである。

先日、イギリスが生んだ巨匠デザイナー、ナイジェル・ケーボンさんのバイオグラフィ本が出版された。世界中にファンを持つナイジェルさんだけあって、多岐にわたるコンテンツが組まれ、素晴らしい一冊に仕上がっている。

表紙にはオリーブグリーンのベンタイル生地が巻かれ、タイトルとブロードアローのシンプルなデザインが彼のブランド「ナイジェル・ケーボン」の世界観を伝えている。素晴らしい装丁だ。

私の仕事部屋にあるコーヒーテーブルはヴィンテージのRAFトランクなので、コーヒーテーブルブックとして活用させてもらうことに。時折、彼のヴィンテージコレクションを眺めて、脳に栄養を注入している。これは服好きの本棚には欠かせないはずだ。


ナイジェル・ケーボンさんのバイオグラフィ『VIONTAGE NIGEL CABOURN』。本人の生い立ちから始まり、旅先でのフォトページ、インタビュー、彼を取り巻く人々からのメッセージ、そして厳選した250点ものヴィンテージコレクションなど盛り沢山な内容。日・英・中の3カ国語併記。限定のバッグ付きで1万9800円。直営店、書店、Amazonなどで販売中

 


75歳のバイオグラフィで紹介される写真は歴史を感じさせるものばかり。貴重なプライベートカットで構成されている


ふるさとであり、現在の拠点であるニューカッスルや、ロンドン、北京、香港、東京などを旅した時の写真も多数掲載


ブリティッシュ・ヴィンテージは質量ともに充実。膨大なコレクションの中から250アイテムを厳選。多岐にわたる


ミリタリー、ワーク、アウトドアなどナイジェル・ケーボンの世界観を作り上げる礎となったコレクションは垂涎

(出典/「Lightning 2025年1月号 Vol.369」)