『WORLD TAG LEAGUE 2024』グランメッセ熊本(2024年12月8日)
優勝決定戦 ○高橋ヒロム&内藤哲也vsゲイブ・キッド&SANADA×
内藤&ヒロムが激闘の末にゲイブ&SANADAを破り、WORLD TAG LEAGUE初優勝。内藤の提案にヒロムが呼応し、1・4東京ドーム大会での師弟シングル初対決に合意した。
タッグリーグ戦はこの日が最終戦。Aブロック1位通過を果たしたゲイブ&SANADAのWAR DOGSと、混戦のBブロックを首位通過した内藤&ヒロムの間で優勝戦が争われた。
先発で飛び出したヒロムがラリアット合戦、チョップ合戦とゲイブ相手に真っ向勝負を展開。内藤とのサンドイッチ低空ドロップキックで先手を取ってみせた。内藤は各種首攻めでゲイブを防戦一方に追い込み、ヒロムはフライングボディアタックをリング内外で連発してゲイブとSANADAを何度もなぎ倒した。
ゲイブ&SANADAも場外戦で逆転。内藤はゲイブのパワーボムでテーブル葬にされた。ここからヒロムがローンバトルに追い込まれ、WAR DOGSが試合を支配。内藤にタッチが渡ると、ゲイブとSANADAを鉢合わせにし、SANADAにバックエルボー、後頭部への低空ドロップキックの連続攻撃を浴びせる。各種ネックブリーカードロップで再び首攻めを展開して巻き返した。
WAR DOGSはロープを利しての急所蹴りで逆襲。ゲイブが急角度バックドロップ、垂直落下式ブレーンバスターと首攻めでお返し。内藤がコリエンド式首固めで丸め込むと、ヒロムがTIME BOMB1.5でゲイブを蹴散らし、SANADAにファルコンアローを決めて援護射撃。内藤はヒロムを踏み台にしてのスイングDDTでゲイブを突き刺し、デスティーノを爆発させたが、SANADAがレフェリーを場外に引きずりおろして3カウントを阻んだ。内藤が再びデスティーノを仕掛けても、ゲイブがツームストンパイルドライバーで切り返した。
SANADAとヒロムが一進一退の読み合いを展開し、SANADAがドラゴンスリーパーで捕らえ、Scull Endに持ち込んだ。ヒロムコールの大合唱の中、ヒロムはグッタリ。それでもSANADAが放ったラウンディングボディプレスを両ヒザで迎撃し、雄たけびもろともヒロムちゃんボンバーを叩き込むとTIME BOMB1.5を敢行した。
SANADAもヒロムをレフェリーに激突させると、急所蹴りからのオコーナーブリッジで丸め込んだが、内藤がお返しとばかりにレフェリーを場外に引きずりおろして3カウントを入れさせない。ゲイブがヒロムにイス攻撃を狙っても、内藤が急所を蹴り上げて返り討ちにした。
ヒロムがトラースキック、内藤が延髄斬り、ヒロムがヒロムちゃんボンバーと一気呵成。ヒロムがTIME BOMBで叩きつけたが、SANADAは3カウントを許さない。ゲイブが内藤を蹴散らし、ヒロムにムーンサルトを投下。SANADAもラウンディングボディプレスを発射したが、ヒロムはギリギリで返した。ゲイブがパイルドライバーで突き刺しても、SANADAのデッドフォールは決めさせず。内藤がデスティーノでゲイブを撃退すると、ヒロムが目まぐるしい読み合いを制して名も無きヒロムロールで丸め込み、SANADAから3カウントを奪った。
内藤&ヒロムのL・I・J師弟コンビが27分を超える激闘の末、WORLD TAG LEAGUEを制覇。両者とも初優勝となった。試合後、抱き合って喜びを分かち合うと、ヒロムが倒れた状態で内藤がマイクで「本来はメインイベントで勝利した高橋ヒロムがマイクを握るはずなんですが、だいぶダメージがあるようなんでね。まずは、俺から話させていただきますよ」と切り出し、来場を感謝。「少し前の話になりますが、2018年4月、ここグランメッセ熊本のメインイベントで勝利した時、ここ熊本のお客様にメッセージを送りました。一歩踏み出す勇気という言葉を送ったこと覚えてますか? このWORLD TAG LEAGUE優勝できたのは間違いなく高橋ヒロムのおかげだよ」と称えた。
「高橋ヒロムのどんな状況になってもあきらめない、この姿を見て、俺も一歩踏み出さなきゃいけないんじゃないかなと思いました」と続けた内藤は「その一歩とはズバリ、コロナ禍で一度流れてしまった俺とヒロムによるシングルマッチ。2025年1月4日、東京ドームでどうだ?」とヒロムに向かって投げかけた。
するとヒロムは「内藤さん、一歩踏み出すのが遅すぎますよ。でも、そのおかげでこうやって二人でタッグを組めて、こうやって優勝できたわけなんで、それはありがとうございます。グラシアス」と感謝。「2025年1月4日、東京ドーム。内藤哲也vs高橋ヒロム…その答えはもちろん! よろしくお願いいたします」と返答し、両者が師弟シングル初対決に合意した。
「思いを伝えてくれてありがとう。思いを伝えるって大事ですよね。内藤さん、俺からも伝えていいですか? 内藤さん! 俺にプロレスを教えてくれて本当にありがとうございました! 1月4日、楽しみにしています!」。そう感謝とともにメッセージを伝えたヒロムは「もっと!」連呼からの「みんなで人生を! そしてプロレスを楽しもうぜ!」の叫びでWTL最終戦・熊本大会を締めた。
史上初のヘビー&ジュニア混成タッグの優勝を成し遂げた内藤とヒロム。両者は2020年3月の大田区大会で一騎打ちが組まれていたが、コロナ禍による大会中止によって消滅。5年越しの師弟対決が東京ドームの大舞台でついに実現する。