アウトドアの歴史は、機能の進化の過程だ。技術の向上により淘汰されていくものがあるなかで、変わらない姿で残り続けるアイテムを名品と呼ぶ。現代まで続く、そんな名品たちをここに記していく。今回ピックアップするのはマウンテンパーカ―の金字塔だ。

SIERRA DESIGNS|ORIGINAL MOUNTAIN PARKA

横糸にコットン、縦糸にナイロンを使用。それぞれを60:40の割合の比率で織り上げた生地が「ロクヨンクロス」だ。世界初の機能素材と呼ばれ、1968年に同ブランドがマウンテンパーカに使用したことがきっかけで、一世を風靡することになる。作られたのは50 年以上前だが、現代においてアウトドアのみならず、ファッションの文脈でも代表的なファブリックとなった。2024年現在も変わらずアメリカで作り続けられる。その変わらない良さこそ、名品たる所以だろう。7万9200円(アリガインターナショナルTEL03-6659-4126)

(出典/「2nd 2025年1月号 Vol.210」)