この画像は、太陽系にある衛星を大きい方から順に、縮尺を合わせて10個並べたものです。

太陽系の8つの惑星のうち、水星と金星を除く6惑星には衛星があります。巨大ガス惑星には衛星が多く、木星や土星では小さいものも含めるとそれぞれ数十個以上の衛星が見つかっています。一方で岩石惑星には衛星は少なく、地球には月だけ、火星にはフォボスとダイモスという小さな衛星が2つあります。

数十個以上ある木星の衛星の中で、「ガリレオ衛星」と呼ばれる特に大きな衛星が4つあります。太陽系全体で見ても、ガリレオ衛星のうちのガニメデ(半径2631.2km)が最大で、カリスト(半径2410.3km)が3番目、イオ(半径1821.5km)が4番目、エウロパ(半径1560.8km)が地球の月に次ぐ6番目の大きさです。

太陽系全体で見た時に2番目に大きな衛星は、土星の衛星タイタン(半径2575km)です。木星とは異なり、土星では大きな衛星はタイタンだけで、2番目に大きなレアは半径760kmほどしかありません。なおガニメデとタイタンは、惑星である水星(半径2440.5km)よりも大きな天体です。

地球の月は半径1738.1kmで、太陽系全体で見ると衛星としては5番目の大きさです。地球(半径6378km)に対して4分の1ほどの大きさがあり、母惑星に対してこれほど大きな比率の衛星は月だけです。

7番目は海王星の衛星トリトン(半径1353.4km)、8番目は天王星の衛星チタニア(半径788.9km)、10番目は天王星の衛星オベロン(半径761.4km)となっています。

太陽系の衛星を、大きい順に10番目までまとめると次のようになります。

  • ガニメデ(半径2631.2km、木星)
  • タイタン(半径2574.7km、土星)
  • カリスト(半径2410.3km、木星)
  • イオ(半径1821.6km、木星)
  • 月(半径1737.5km、地球)
  • エウロパ(半径1560.8km、木星)
  • トリトン(半径1353.4km、海王星)
  • チタニア(半径788.9km、天王星)
  • レア(半径765×763×762km、土星)
  • オベロン(半径761.4km、天王星)
  • 各惑星の衛星数は?

    すでに書いたように、水星と金星には衛星はありません。地球の衛星は月だけです。火星にはフォボスとダイモス(デイモス)という小さな衛星が2つあります。

    木星の確定した衛星数は72で、報告された衛星数は95です。「ガリレオ衛星」と呼ばれる大きな4つの衛星が有名です。

    土星の確定した衛星数は66で、報告された衛星数は149ありますが、重複していたり粒子塊である可能性があるものを除くと146になります。土星の衛星はタイタンのみ巨大で、他は比較的小さな衛星です。

    衛星は発見されるとまず仮符号が付けられます。その後、その衛星の軌道が正確に決定されてから確定番号が付けられます。木星と土星の「確定した衛星数」とは、確定番号の付いた衛星の数のことです。

    天王星ではチタニアやオベロンなど27個の衛星が確定しています。報告されている衛星数は28。

    海王星にはトリトンなど14個の衛星が知られています。報告されている衛星数は16。

    以下は衛星を持っている惑星について、それぞれの衛星の数をまとめたものです。

    惑星 確定した衛星数 報告された衛星数
    地球 1
    火星 2
    木星 72 95
    土星 66 149(146)
    天王星 27 28
    海王星 14 16

    衛星数は「惑星の衛星数・衛星一覧」(国立天文台)より

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    木星の主な衛星

    木星には確定したものだけでも72個の衛星がありますが、半径1500kmを超える4つのガリレオ衛星が大きく、それ以外はすべて半径150km以下の小さな衛星で、その多くが1km〜数十km程度の大きさです。


    こちらの画像は4つのガリレオ衛星について縮尺を合わせて並べたものです。いずれも、太陽系全体の衛星の大きさトップ10に入っています。ガリレオ衛星を木星に近い順に並べると、イオ、エウロパ、ガニメデ、カリストになります。大きさ順では、ガニメデ、カリスト、イオ、エウロパです。冒頭のトップ10のデータの繰り返しになりますが、ガリレオ衛星の大きさのデータは以下のようになります。

  • ガニメデ(半径2631.2km)
  • カリスト(半径2410.3km)
  • イオ(半径1821.6km)
  • エウロパ(半径1560.8km)