闇バイトってアメリカにあるの? アメリカ人に聞いたら「もっとヤバイこと」が問題になっていた

・アメリカの状況

というわけで、「SNSとかネットで内容や正体を明かさず “短時間で高収入” みたいな売り文句で、応募したら違法なことに加担させられるみたいな感じ」と説明した。押し入り強盗で捕まった人がバイトなことが判明したりして社会問題になってるんですが、アメリカってそういうことあるんですか?

ケーシーさん「日本とまったく同じような闇バイト話はアメリカでそこまで聞かない。おそらくギャングは日本よりたくさん存在しているし、犯罪者の頭は、リスキーな役柄が必要な場合ギャングの部下にそうさせる。

もちろんその部下が若者(未成年でも)で、犯罪の罰の重さを理解していないまま実行している件も多いけど、まともな生活をしている一般人が巻き込まれるより、ノリでギャングに入っている人やギャングの友達がいる人が巻き込まれるって感じだな。

要するに闇バイトみたいな犯罪ならギャングがやる。そして、ギャングの人数で足りているので一般人を使う必要がない(日本と比較的に)。だから『闇バイトに気を付けよう!』より、『ギャングに入らないで!』や『ギャングの人と軽々親しく交際しないで!』みたいなPRが多いです」

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・アメリカで問題になっているSNS犯罪

ガチギャングが多いから、闇バイトはあまり流行ってないっぽい。それはそれで羨ましくない状況だけど、では、SNSで募集する犯罪行為っていうのはアメリカにはないのだろうか?

ケーシーさん「いや、ある。日本の闇バイトとはちょっと違うけど、最近アメリカでは『flash mob robbery』が問題になってる。日本語訳すると、団体万引きなんだけど、万引きと言っても、コソコソ店から物を盗むわけじゃない。大勢で一気に店に入り込んで厚かましく商品を取るって感じ。

人数が多ければ多いほど止めにくく捕まえにくいから、チャットなどで『~時で~点でやるから皆集めて』みたいなメッセージを回して実行する。

しかし、日本の闇バイトみたいに黒幕が『~すれば~円を払う』のじゃなくて、flash mob robberyはどちらかというと皆自分で盗んだ物をキープする」

──山賊かよ。これぞまさしく、SNS(ソーシャル・ネットワーク・山賊)である。