ウーマンラッシュアワー村本大輔が本気の“アメリカ修行”で得た変化とは? 「いまは羽をもがれた鳥。代わりに足を鍛えまくった」

「自分史上最高のショーをお見せできる」

――アメリカでタフな毎日を過ごしている村本さんのライブ『Call me the GOAT』では、さらにパワーアップしたお笑いを期待できますか。

そうですね。アメリカでのネタをそのまま日本でやっても共感を得られないと思うんですけど、いまは日本に戻ってきたので、日本仕様のネタをゼロから作っています。12月20日に向けて、日本で感じたことやアメリカで思ったことを伝えたいと思います。

――「GOAT(史上最高)」という言葉には自分史上最高という意味が込められているんですか?

スポーツ選手にはピークがあるじゃないですか。それと同じで、芸人にも「『ごっつええ感じ』のときの松本さんはスゴかった」とか、「あのときのたけしさんはキレキレで」みたいに言う人がいますよね。でも、本来ならば「いまが最高の状態でありたい」とみんな願うんです。

僕も44歳になるんですけど、「むかしの『バイトリーダー』の漫才やTHE MANZAIのネタはよかった」と言われることがあるんで、いまが史上最高と証明しないと、ちょっと切ないというか……。常に上に上がっていることを証明しに、舞台に上がります。


出典: FANY マガジン

――自信はありますか?

知らないことを知っていく経験をいまは積んでいるので、そういった意味で強いんじゃないですかね。もみあげに白髪が生え始めてからbe動詞を学びはじめたので(笑)。失うものは気にしないし、常に攻めたいという気持ちだけなんで、いま(の自分)は良いと思います。

日本語では、ベラベラ早口で喋ってきたけど、いまは英語だからその武器が使えなくなったんですよ。でもだからこそ、羽をもがれて、その代わりに走り回って足を鍛えまくった鳥みたいな感じ。ちょっといままでとは違う脳を使っているんで、かなりパワーアップしていると思います。自分史上、いや日本史上最高のコメディーショーをお見せできると思うので、ぜひ観に来てほしいですね。

取材・文:前多勇太