ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた渦巻銀河NGC 5643。おおかみ座の方向、約6000万光年の距離にあります。銀河の中心核が非常に明るく輝く活動銀河核を持つセイファート銀河の一つです。

詳細にとらえられた美しい画像は、合計9時間に及ぶ観測時間で得られた30枚の画像を組み合わせることで作成されました。黄色っぽいバルジ(銀河中央の膨らんだ領域)、青い星々からなる渦状腕、そして全体に分布する塵などの詳細がとらえられています。

2017年にはNGC 5643で超新星爆発(2017cbv)が観測されました(この画像には映っていません)。そのときの超新星は、連星系の白色矮星に伴星からの物質が降り積もって質量が大きくなり、不安定になって爆発するIa型でした。

この画像は2020年9月28日にリリースされたハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」の画像です。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, A. Riess et al.、Acknowledgement: Mahdi Zamani

(参照)ESA/Hubble