恒例の“一気試打”は年イチの人気企画だが、今年は夏以降にイチ早く紹介したい“Newアイアン”が多数発売!
ということで、鹿又芳典と編集部が試打インプレッションする「アイアン一気試打“秋の陣”」をお届けします。
ロフトや素材、カタログスペックだけでは弾道も打感もわからない時代に
打ってみないとわからないアイアンが増えました
「アイアンのヘッド内部の進化が著しい」と前述しましたが、7番アイアンのロフトが28度だから弾道が低い、ロフトが33度だから高いということはなく、むしろロフト28度の「PXG」や「プロギア04」の弾道はトップクラスに高かったです。
ヘッドの内部の進化が著しい
また、構造や素材に関しても「中空だから打感が悪い」「マレージングフェースだから硬い」という、今までの常識を完全に超えてきています。「P770」や「Ai300」は中空設計なのに打感がいい。オノフの「RB-247M」はマレージング系のカップフェースでもソフトな打感でした。
ソール幅の違いは特徴に表れる
「ソール幅の広い、狭いは、どんな性能をもったアイアンかを見抜くポイントになります」
見た目の形状と打った印象が一致しなくなってきたなかで、唯一参考になるのはソール幅。ソール幅が狭いと重心が浅くて操作性がいい。ソール幅が広いモデルは慣性モーメントも大きくなって寛容性が高くなるのは、アイアン選びのひとつの指標になります。
「ソールの抜けがよくなるように2段ソールにしたり、リーディングエッジを削る工夫も見られましたね」
(広告の後にも続きます)
タイプがまったく異なる2人のアマチュアが16モデルから選んだトップ3は?
最後は、一気試打恒例のアマチュアの試打結果を。今回の試打者はゴルフ歴30年のセミアスリートゴルファー・編集Mと、ゴルフ歴15年のアベレージゴルファー・ライターNの2人。
全16モデルのアイアンを約2時間かけて徹底的に打ち比べ、自分に合っていたモデルとしてトップ3と特別賞を選んだ。キャリアやレベル、好みが近い読者は、ぜひ参考に!
編集Mが選んだトップ3
アイアンが1番苦手なのに使いたいと思うのは、やさしさ重視よりも美顔で打感が心地よく、ロフト角が立ちすぎていないフォージド。
「APEX Ti FUSION」はチタンフェースですが、打感よし、方向性よしで飛距離も出る。「P7CB」は全部が好みなうえに予想を上回る好結果を出してくれる。
「メタルファクトリー JF」は、私の欠点である“球の高さが足りない”をカバーしてくれました。特別賞は、真っすぐよりも曲げて打ったほうがいい弾道が出る「JM-H2」です。
ライターNが選んだトップ3
アベレージゴルファー代表としてトップ3に選んだのは、打感がよくてやさしいアイアンです。
「NEW TB-5 フォージド」は前作を超える完成度の高さで打感がさらにやわらかくなった。「Ai300」はロフト角以上に打球が高く上がることと、ミスヒットに対する強さがNo.1。
鹿又さん絶賛の「RB-247M」は振りやすいから芯に当たる確率が高かったです。特別賞は「インプレス ドライブスター タイプD」。ほかのアイアンより25ヤード以上も飛んでいたことが衝撃でした!
いかがでしたか? 自分にあったアイアンをぜひ見つけてくださいね。
試打・解説=鹿又芳典
●かのまた・よしのり/多くのゴルフメディアで活躍する人気クラブコーディネーター。現役ツアープロのクラブ調整やサポートだけでなく、ジュニアゴルファーの育成にも注力している。
構成=野中真一、編集部
写真=相田克己
協力=ジャパンゴルフスク