一般用漢方薬のトップシェアのクラシエ薬品株式会社が2024年12月10日に【KAMPO OF THE YEAR 2024】を発表しました。都内で行われた記者発表会の中で、セルフケアの対処療法に加えて”本質的な健康維持や改善”を求める時代に漢方薬をどのように取り入れ活用していくか、漢方薬膳コンサルタントの多田有紀さんを交えたトークセッションが行われました。
【KAMPO OF THE YEAR 2024】とは
今年で3回目を迎える【KAMPO OF THE YEAR 2024】。1年間の漢方薬市場の動向から生活者が抱える不調を読み解き、独自の視点で漢方のトレンドを予測することを目的に、2022年より「KAMPO OF THE YEAR」を年末に合わせて実施しています。2024年は猛暑や寒暖差などの異常気象、手足口病やマイコプラズマ肺炎といった感染症の流行など、漢方薬市場にも少なくない影響を及ぼしました。
こうした生活者を取り巻く環境の変化によって、2024年に前年比からもっとも売れた漢方薬は”つらい咳”に作用する「麻杏甘石湯」でした。また、近年20代、30代がダイエット目的で漢方を購入する動きが多く、2024年売れた漢方薬の第2位は”肥満”解消に効果が期待できる「防風通聖散」でした。
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漢方を取り入れたセルフケアの大切さ
発表会では国際中医専門員・漢方薬膳ライターの多田有紀さんが登壇し、トークセッションにて「今日からできる養生セルフケア」や、体質を知ることの重要性について語りました。
多田さんは、以前は健康のことを意識していなかったといい、15年ぐらい前にテレビで生姜がいいと放送していたのを見て、それから毎日生姜をお味噌汁に入れたりして食べていたそう。「ただ、ある時から皮膚が乾燥して痒くなってしまい、もしかして生姜のせいかなと思い食べるのを辞め、漢方をきちんと勉強していくうちに自分の体質を知ることになった。」と、漢方をベースにセルフケアをはじめ自身の体質を知るきっかけになったと明かしました。自身の経験から「体質に合っていなかったら逆効果になることもあるため、きちんとなぜそういった症状になってしまったのかを知ることが大切。」とし、日頃から自分自身を見つめ、個々の症状に合わせた漢方を取り入れるセルフケアの大切さを語りました。