『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』の数あるイベントのひとつに、「商人が街を発展させていく」というものがあります。預けた仲間の商人が街を発展させていきますが、やがてクーデターが起きて囚われの身に。彼(彼女)のやり方は、何がまずかったのでしょうか。
スー東の平原にいる老人に商人を預けると、街が発展していく!
【画像】え…みんなやったよね? コチラが「商人の街」の例の画像です(4枚)
ただの平原を大きな街に発展させた商人だったが…
『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』の数あるイベントのひとつに、「商人が街を発展させていく」というものがあります。「スー東の平原」にいる老人に、仲間キャラクターの「商人」を預けると、ストーリーが進むにつれて街も大きくなっていくのです。
しかし、商人のやり方に不満を抱く者によって、クーデターが発生。商人は牢に捕らわれてしまいます。商人は勇者のために「イエローオーブ」を手に入れており、牢のなかから隠し場所を教えてくれます。「ラーミア」を復活させるために、一緒に旅をした商人が捕らえられるという事件は、必ず通過しなければならないイベントです。
大手質問サイトに「なぜ商人は逮捕されたのですか? 何もない土地を開拓し、人が住めるようにし発展させたのに……」という質問が投稿され、さまざまな回答が寄せられています。
多かった意見は、「周囲の声に耳を傾けず、やり方が強引過ぎた」というものでした。街の発展を急ぐあまり、商人は「お金を稼ぐ」ことに必死になり過ぎていたようです。その最たるものが「劇場」で、すんなり入場させてもらえるものの、外に出ようとすると法外な金額を請求される、いわゆる「ぼったくり」をするのです。勇者一行は商人の仲間ということで払わずに済むものの、街の人やほかの旅人はどんな目に遭ったのか、本編では描かれていませんが気持ちの良いものではないでしょう。
また、イエローオーブの存在も、商人が金稼ぎに心酔する理由であったという見方がされています。イエローオーブは、勇者たちにとって必要なものですが、街の人びとにとっては正体が分からないものです。商人はイエローオーブを手に入れるために、高額な対価を払ったとされ、「わけが分からないもの」に自分たちから搾り取られた金が使われたことにも、大きな不満があったと考えられています。
一軒の小屋から、大規模な街に発展させた商人の手腕は見事なものでしたが、「結果を出せば何をしても良いというわけではない」「商人はブラック企業の社長のような体質だった」という意見があがっています。
リメイク版では、ラーミア復活後、商人はパーティに戻れるようになりました。街の人びとは商人の功績を称えており、十分な説明さえされていれば、クーデターは起こらなかったのかもしれません。ちなみに、ファミコン版では預けた商人は二度と戻ってこず、ピンク髪の女の子のキャラだとしても、ふくよかな男性のビジュアルになってしまうという悲劇は、ファンの間でよく知られるところです。
HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』:
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