恒例の“ 一気試打” は年イチの人気企画だが、今年は夏以降にイチ早く紹介したい“New アイアン” が多数発売!
ということで、鹿又芳典と編集部が試打インプレッションする「アイアン一気試打“ 秋の陣”」をお届けします。
今年はとくに“アスリートアイアン”の年!
新アイアンを買う前に知っておくべき4つの新流行
じつはドライバー以上に進化しているかも!?
秋の新作アイアンは、とくにアスリートモデルに注目!
難しさを感じさせるものではなく、新しい傾向がある。
今年は、アスリートモデルが一斉にリニューアルされました。アスリートモデルは形状がシンプルなので、一見するとその進化はわかりにくいのですが、じつは内部構造はドライバー以上に進化しています。
一番のトレンドは、フォージドモデルの多様化です。フォージドアイアンといっても、たとえばキャロウェイの場合、1枚モノの「Xフォージド」と、複合設計の「APEX」では特徴がまったく異なります。また、最近はどんどんロフトが立ってきたといわれていましたが、今秋の新モデルを見るとストロングロフト化がストップしたように感じる。
新モデルでは大手メーカーが積極的にコンボセットを推奨するようになったこと、飛び系アイアンの形状(顔)がどんどんスマートになってきたことも新しい傾向です。今回は16モデルのアイアンを試打しましたが、4つの新しい傾向を踏まえたうえで、みなさんも自分に合ったアイアンを探してみてください。
流行1:フォージドアイアンにも2つのカテゴリー
最新のフォージドアイアンはフェースもボディも軟鉄素材だけを使った1枚モノと、フェースとボディで異なる素材を使い、さらにタングステンなどを搭載した複合設計のフォージドアイアンという2つのカテゴリーにわかれています。
1枚モノの魅力は圧倒的な打感のよさとシンプルな形状。複合設計の特徴は打感のよさにプラスして飛距離性能、寛容性が高いことが、異なる大きな特徴になります。
流行2:ストロングロフト化がストップ!?
かつては7番アイアンといえば、ロフト角は33度前後がスタンダードでした。
それが飛び系アイアンのブームとともに7番アイアンが32、30、28度と、モデルチェンジをするたびにロフトを立てる「ストロングロフト化」していく傾向がありましたが、今秋のアイアンは以前のように、セミアスリートモデルは30度、ツアーモデルでは33度前後とロフト角を立てることをやめたメーカーが多い印象を受けました。
流行3:コンボセットが当たり前の時代になる
今、PGAツアーの選手はほとんどがアイアンをコンボセットにしています。その影響もあって、各メーカーもコンボセットを組みやすいロフト設定のアイアンを発売するようになりました。今回、試打したモデルでいえばテーラーメイドの「P7CB」と「P770」、フォーティーンの「NEWTB-5フォージド」と「PC-3」などがその代表格。キャロウェイのAPEX「Ai200」と「Ai300」もコンボセットにすることが可能です。
流行4:飛び系アイアンの顔がスマートに
アスリートモデルのアイアン以外だと、今年は「インプレス ドライブスターシリーズ」がリニューアルされました。飛び系アイアンの最新トレンドは、形状がスマートになって構えやすくなったこと。
「インプレス ドライブスター タイプS」は、すっきりとしたオーソドックスなアイアンの形状に。PXGの「BLACK OPS」やつるやの「ワンサイダー Ji+S」も飛距離性能は高いのに、ボッテリした形状ではありません。
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キャロウェイ APEX Ai200
SPEC
●ヘッド素材/ボディ:軟鉄鍛造、ウレタン・マイクロスフィア、タングステンウエイト、フェース:[#4-7]鍛造カーペンター455 スチール+ Ai スマートフェース、[#8-AW]17-4 ステンレススチール
●ロフト角/ 30 度(#7)●長さ/ 37 インチ(#7)●重さ/約426g(MODUS³ TOUR 105・#7)
●シャフト(フレックス)/ N.S.PRO MODUS³ TOUR 105(S)、N.S.PRO 950GH neo(S)
●価格/ 21 万1200 円(#5-PW・6 本セット)、3 万5200 円(#4、AW・1 本)
鹿又:ロフト30度の7Iで今秋のNo.1!
もともとAPEXシリーズはバランスがよかったですが、新作のAi200はそれを極めた印象です。打感がよくて形状もストレート、飛距離性能も高くてミスヒットに強い。そのうえでスピンも入るので全部門で総合力が高い。
ドライバーのヘッドスピード42m /秒前後、平均スコア80から90のゴルファーが1番ハマるアイアン。個人的には7番アイアンがロフト30度前後のモデルでは今秋のNo.1だと思いました。
編集M:アスリート好みとやさしさを兼備
APEXシリーズ全体のなかではアスリート寄りに位置するモデルで、打感のよさなどフィーリング面はしっかりプロ・上級者好み。そのテイストがありつつ、ミスヒットに強い寛容性の高さも兼備しているので、切れ味とやさしさのバランスが絶妙なアイアンです。