アフリカでのF1開催復活へ! ルワンダ、正式にグランプリ招致活動へ乗り出す

 ルワンダは、キガリ近郊のブゲセラ空港の近くに建設が予定されている新サーキットへのF1招致を正式に発表した。

 新サーキットは元F1ドライバーのアレクサンダー・ブルツが設計を担当。丘陵地帯の地形を生かした壮大なサーキットが建設される予定だ。高速で流れるようなレイアウトで、森の中や湖の周りを走るという。

 ブルツの会社は1年以上にわたって政府および地元の代表者とともにこのプロジェクトに取り組んできた。この会社はサウジアラビアのキディヤ・サーキットも設計しており、2028年か2029年からサウジアラビアGPは同サーキットでの開催となる予定だ。

 ルワンダへのF1進出は、アフリカ大陸にグランプリを復活させるためにF1とFIAが何カ月にもわたって行なってきた努力の集大成である。

 8月にmotorsport.comが明らかにしたように、F1のステファノ・ドメニカリCEOはルワンダの代表者とイベントの開催についてしばらく話し合いを続けてきた。9月に予定されていたさらなる会談を前に、ドメニカリは次のように語っている。

「彼らは真剣だし、良いプランを提示している。常設コースでのレースになるだろう」

 ルワンダの首都キガリで開催されるFIA表彰式を前に、ルワンダのポール・カガメ大統領はグランプリ開催への意欲を明らかにした。

「私は、ルワンダがF1グランプリを開催することでアフリカにレースのスリルを取り戻そうとしていることを正式に発表できることを嬉しく思う」

「これまでの話し合いは上手く進んでおり、ステファノ・ドメニカリとF1チーム全員に感謝する。我々は、この機会にふさわしい真剣さと献身をもって臨んでいることを保証する」

 FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長は、ルワンダのスポーツ大臣を務めるリチャード・ニリシェマともイベントで会談。次のように述べた。

「FIAのカレンダーにおいて、こうした重要な瞬間をルワンダで開催することは、この国の強さ、特にモータースポーツにおける影響力の高まりを示すものだ」

「我々は、技術革新、持続可能性、交通安全といった重要な分野で価値観を共有し、目標を共有している。アフリカにおけるモータースポーツの未来は明るい」

 アフリカにF1を復活させようとする努力は、ルイス・ハミルトンも全面的に支持している。今こそアフリカ大陸に戻る時なのかと問われたハミルトンは、次のように答えた。

「100%そうだ。他の場所でレースを増やし、アフリカを無視し続けることはできない」

「誰もアフリカに何も与えていない。アフリカにはやるべきことが山ほどある。アフリカに行ったことのない世界の多くの人たちは、アフリカがどれほど美しく、どれほど広大な場所なのかを理解していないと思う」

「そこでグランプリが開催されれば、その場所の素晴らしさを際立たせることができ、観光やさまざまなものを呼び込むことができるだろう。なぜ僕たちはあの大陸にいないのだろう?」

 F1が最後にアフリカ大陸でレースをしたのは、1993年の南アフリカGP。F1は2024年にも、キャラミでの南アフリカGPを復活させようとしていたが、資金面や南アフリカとロシアの関係などが障壁となり、実現はしなかった。