近年の『ONE PIECE(ワンピース)』の展開では、過去のキャラクターや情報との意外な繋がりがしばしば見受けられます。見逃してしまいがちな小さな情報でありながらも、気付くとちょっと嬉しくなるような注目ポイントを振り返ります。



エッグヘッド編で重要人物になったボニー。画像は「Portrait.Of.Piraters ワンピースシリーズNEO-DX ジュエリー・ボニー」(メガハウス) (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

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「エッグヘッド編」で明かされた、驚きの人間関係

 人気マンガ『ONE PIECE(ワンピース)』(作:尾田栄一郎)は、連載開始から25年以上経つ長編マンガです。最近の展開では、かなり初期に登場した情報が実は最新の情報とつながっていることがありました。長年のファンにとってはかなりうれしい展開になっているのではないでしょうか?

※本記事はコミックス110巻以降の情報を含みます。ご了承ください。

「エッグヘッド編」の重要人物のひとり「ジュエリー・ボニー」は、コミックス51巻498話で「ボニー海賊団」の船長として初登場しました。そのボニーが引き連れていた船員たちの正体が、コミックス109巻の質問コーナー「SBS」で明かされています。

 なんと彼らは、ボニーの父「バーソロミュー・くま」と母「ジニー」とともに「ソルベ王国」で育った子供たちだったのです。SBSでは、大人になった彼らを「娘同然のボニーをそりゃ全力で守ります!!」と解説しており、ボニーと彼らの強い絆が想像できます。

 また、海軍大将「黄猿」とともに「エッグヘッド」包囲戦に加わった「ドール」中将にも、意外な過去とのつながりがありました。コミックス109巻1108話では、彼女が「ブルーグラス」中将との会話で「20年以上前…巨人が上司だったわ」と発言しています。

 それに対しブルーグラス中将は「サウロかい? あいつは強かったね」と答え、ドール中将がかつて「ハグワール・D・サウロ」の部下だったことが判明したのです。たった一コマだけの情報ですが、最新話でサウロが再登場したこともあり、今後の展開の布石になる可能性も期待できるかもしれません。

 さらに、1132話では「ここはエルバフ島?『ウォーランド王国』通俗的にはその総称で……」(一部抜粋)と、「エルバフ」について語られる場面がありました。この解説は、探検家「ルイ・アーノート」によるものですが、実はこの人物は、以前にも登場しているのです。

 その名前は、かなり時をさかのぼったコミックス13巻115話で「麦わらの一味」の航海士「ナミ」が探していた本の著者として登場していました。奇しくも、麦わらの一味が初めて「エルバフ」の戦士「ドリー」と「ブロギー」に出会った「リトルガーデン」でのエピソードであり、ここにどんな意味があるのか考えてみるのも面白そうです。

 今回取り上げた「意外なつながり」は、つい見落としてしまいそうな情報ばかりで、尾田先生の細部にまで渡るこだわりや、深い設定を感じられます。このような作品の細部に思いを馳せるのも、『ONE PIECE』の楽しみ方のひとつかもしれません。