女子ツアーで使用率No.1を継続する「スピーダーNX」シリーズから、4代目となる「NX バイオレット」が新登場。
初代NX(ブルー)の後継といわれるが、どのように進化したのか?今回は同じくフジクラのシャフト「ベンタス」を愛用するプロに評価してもらった。
女子プロに人気の理由はコレだ!
トラックマンでこの数字はなかなか出ませんよ
日本女子ツアーだけでなく、日本男子ツアー、さらには米国PGAツアーでもフジクラは使用率ナンバー1。女子ツアーでは「スピーダーNX」シリーズが一番人気だが、男子ツアーでは「ベンタス」シリーズが人気。今回、試打した横山清人もベンタスを使っている。
「ヘッドスピード48m/秒前後で打ったときも、
スピン量が2000回転前半に抑えられているのでボールが強かったです」
ほとんどNXシリーズは打ったことがない、といっていたが「NX バイオレット」を打った第一印象は?
「とにかく飛ぶことにビックリ!ボールスピード73、74m/秒が簡単に出ました。ヘッドスピードが50m/秒近く出ていたことも驚いた。トラックマン測定で308ヤードなんて久しぶりですよ(笑)」
「エッ、308ヤード!硬いというよりも先端が強く動く」
シャフトの挙動は?
「打つ前のイメージとして『スピーダー』はしなりが大きいシャフトだと思っていましたが、想像していたよりも先端がしっかりしている。硬いというよりも、強く動いてくれるので挙動が安定する。手加減なしで思い切りスイングできました」
「NX バイオレット」は「ベンタス」ユーザーが使っても飛ばせるシャフトに進化している。
(広告の後にも続きます)
第2のバイアス層がヘッドスピードを上げてくれる
ヘッドスピード、ボールスピードが上がる要因は「NX バイオレット」の新構造にある。一般的なカーボンシャフトはカーボンシートを0度、90度、そして45度の方向に重ねて巻いているが「NXバイオレット」は、45度以外の“第2の角度”で積層することによってヘッドスピードが上がる。
また初代NXから搭載されているVTC(VARIABLE TORQUE CORE)も進化。VTCは先端と手元のトルクをコントロールすることで振りやすさと高弾道を実現。じつはこの技術が女子プロからも高評価で「NX」シリーズの使用率が高くなっていった。それが「NX バイオレット」ではさらに約10%も剛性を高めている。
スピード感があるのにヒッカケないのが不思議
スピード感が増した「NX バイオレット」を横山は「ベンタス以上にスピード感があるのに、強く振ったときに引っかけないのが不思議。やっぱり新テクノロジーってすごいですね」と語っていた。
デザインはベンタス風
デザインも前作から一新。「NX」のロゴを大きくしてホワイトカラーに。アドレスしたときの雰囲気は「ベンタス」に似ている
0度、90度、45度以外の“ある角度の積層”でスピードアップ
第2のバイアス層の角度は企業秘密で、この最新テクノロジー(DHX)は特許出願中
シャフトは0度、90度以外の積層を“バイアス層”と呼ぶが、従来のバイアス層は45度のみ。
「NX バイオレット」では、開発段階で45度以外の積層パターンを複数検証した結果、ある角度で積層したときにヘッドスピード、ボールスピードが上がり、スピン量も理想値に近くなることを発見した
初代から継承している「VTC」も剛性が約10%アップ!
初代NXから搭載されている「VTC」は、シャフトのトルク(ねじれ)を部分的にコントロールした画期的テクノロジー。
モデルチェンジするごとに進化しており、「NX バイオレット」は手元と先端のねじれ剛性を約10%もアップ。ねじれを抑えたことで中間部がしなり、加速力を上げてくれる