注目はブルネイの皇太子が来日した際に数百万円で夜の接待に指名したエキゾチックな顔立ちの人気艶系女優・村上麗奈についての件だ。
〈俺は大嫌いや。(中略)業界の中で彼女が好きという奴は個人的に寝た奴だけやと思うよ。自分が書いてきた台本を片手に男優に演技指導したり、遅刻が多くロケに遅れてきても「今日は私を怒らせないでね!」と撮影前に宣言するなど、売れっ子だったのをいいことに、現場では女王様気取りでムチャクチャな女だった〉とマグナム氏は記していたが‥‥。
「本を書いて30年以上経って、麗奈がウチのスナックに来てくれてね。『あの頃、お互いに嫌いだっただろ?』『うん』って。18やそこらの娘がマネージャーも付いてこないで知らない人だらけの撮影現場に来るわけだから。『生意気だった。自分の身は自分で守らなきゃ』と思って、懸命に突っ張ってたんだってさ。俺がちょうど結婚する直前だったから、披露宴に呼んだら来てくれたよ」
著者と暴露された側が長い月日を経て歴史的に和解するケースもあったのだ。
ちなみに同作は続編まで出るヒット作となった。
「KKダイナミックセラーズから出版したんだけど、俺以外の本は『百万人の手話』『速読トレーニング』とかそういう本ばかり。その年の忘年会で『今年一番売れた本です』と言われたよ。6刷か7刷までいって、銀座のクラブで接待された。クラブのママやホステスに『先生〜』って呼ばれるわけ。気分いいんだけど、勘違いするよね。調子に乗ってお金使いすぎた(笑)」(マグナム氏)
昨今は名誉毀損を恐れてか、暴露本は絶滅危惧種になっている。亀和田氏が令和の暴露本の書き手を推挙する。
「スカッとした暴露本を書ける人となると、先日惜しくも亡くなられた火野正平。あとは石田純一かな。ちょっと持ち上げればしゃべってくれそう。最初の妻・星川まりは、10年ぐらい前まで屋久島のコミューンにいたような人で、石田もヒッピーにかぶれていた時期があって。『あの頃はみんな大麻やってましたよねー』なんていう人ですからね」
タイトルは「洋子へ」をリスペクトして「理子へ」。〝平成の色男〟の暴露本、令和のメガヒットになるか!?
*週刊アサヒ芸能12月19日号掲載