【DRAGONGATE】YAMATOがダイヤとの頂上決戦制してドリーム&ブレイブ二冠達成 「俺が責任持って夢見せる」

『THE FINAL GATE 2024』福岡国際センター(2024年12月15日)
オープン・ザ・ドリームゲート&ブレイブゲートW選手権試合 ○YAMATOvsドラゴン・ダイヤ×

 YAMATOがダイヤとの頂上決戦を制して、史上2人目となるドリームゲート王座とブレイブゲート王座の二冠を達成。「俺が責任持ってみんなに夢を見せるんだよ」と改めて誓ってみせた。

 ブレイブゲート王者としてシングルリーグ戦・KING OF GATEに臨んだダイヤは、見事初優勝。年内最後のビッグマッチである博多大会メインでのブレイブ防衛戦をアピールした。それに待ったをかけたのは、公式戦でダイヤに苦杯をなめたドリームゲート王者のYAMATOだった。YAMATOは次期挑戦者にダイヤを指名するも、ダイヤも主張を変えず、最終的に両者のベルトを懸けたダブルタイトル戦を行うことになった。

 ドリームゲートとブレイブゲートの両方を懸けてのタイトルマッチは2009年7月の「土井成樹vsCIMA」戦以来、約15年ぶり2回目。ダブルタイトル戦らしく試合は一進一退の攻防からスタートした。

 先に仕掛けたのはYAMATOだった。ダイヤの動きを止めるべく左足に照準。一点集中攻撃でペースをたぐり寄せる。足4の字固めで長時間絞め上げると、ダイヤの悲鳴が場内に響いた。

 追い込まれたダイヤだったが、師匠ドラゴン・キッドを彷彿させるデジャヴ(2回転式コルバタ)でYAMATOを場外に追いやると、決死のラ・ケブラーダで逆襲。その後も空中殺法を連発するが、引かないYAMATOは再び左足を狙い撃ちにする。ダイヤがスピードでかく乱を図っても、うるさいとばかりにギャラリアで叩きつけた。

 しかし、ダイヤも顔面ソバットで反撃。急角度のウルトラウラカンラナを敢行する。続くドラゴンラナは未遂に終わったものの、飛びつきDDTもさく裂。YAMATOが雪崩式ブレーンバスターを繰り出しても、ダイヤはすぐさま立ち上がり、エルボー合戦に持ち込む。相打ちを何度も繰り返すと、ダイヤは飛びつき十字固めで叩きつけ、必殺のレプテリアンを狙って飛びついた。

 これを読んだYAMATOはパワーボムで返り討ち。ラリアットを多用してダイヤを追い詰めると、今日2発目のギャラリアで突き刺す。ダイヤはカウント1でキックアウトして歓声を呼び込んだものの、粘りはここまで。YAMATOはラグナロクを繰り出して3カウントをもぎ取った。

 YAMATOがドリームゲート王座4度目の防衛に成功するとともに、ブレイブゲート王座初戴冠。史上2人目となる二冠王となり、DRAGONGATEにある全タイトル獲得のグランドスラムも達成した。現在、FREEDOMSのKING of FREEDOM WORLD TAG王座も保持しており、3本のベルトを腰に巻くことに。

 マイクを持ったYAMATOはまずダイヤにメッセージを送った。今年のダイヤはDRAGONGATEのみならず、新日本プロレスにも参戦して名を上げた。その頑張りを見てきたYAMATOは「この1年間でグイグイと番付を上げて、令和新世代6人を追い越す勢いだ」と高評価。「お前は後輩で俺は先輩だけど、俺たちは同じ志を持った同志だ。俺は嬉しいよ。こうやってDRAGONGATEをともに背負ってくれる男がどんどんどんどん上に食らいついて、追い抜いて、そしてもう俺らと同じステージまで辿り着いている」と手放しで称賛した。

 YAMATOにマイクを求められたダイヤは「憧れてたリング、やっぱそう簡単に超えれるほど甘くなかったです。でも、それが少しだけ嬉しかったです」と本音を吐露。そのうえで「でも、いつかはYAMATOさんだっていなくなるし、キッドさんだっていなくなるし、その時のDRAGONGATEの先頭は俺じゃなきゃいけないって思ってます。まだまだ未熟でしたけど、もっともっと成長できるまで高い壁でい続けてください。これからもよろしくお願いします」と決意を新たに。その言葉を受け止めたYAMATOは抱擁を交わした。セコンドの肩を借りて去っていくダイヤに大きな拍手が飛ぶ。

 3本のベルトを腰に巻き、「本当に俺でいいのかよ? 俺には荷が重すぎるよ」と弱音を吐いたYAMATOは「俺はいつでもリングを降りてもいいと思ってるんですよ。裏方に回った俺もスゲェからさ」と告白。そして、さらに思いの丈を観客にぶつけた。

 「今日の福岡国際センター、たくさんのお客さんに来てもらいました。だけど、お客さんまだまだ足りないよ。まだまだ俺の力が及ばないんだ。このままじゃ俺はリングを降りれねえよ。もっともっと俺が命削るんだよ。命削って、またこのDRAGONGATEを超満員に戻すんだ。そのために俺はこのベルトを持ってんだ! 応援しなくてもいいよ。俺は勝手に頑張るから」。自分に言い聞かせるように宣言すると、観客も大歓声で後押しした。

 YAMATOは7月の神戸ワールド大会でドリームゲート王座を奪取した際に、涙ながらに「100年続くDRAGONGATEを作る」と誓いを立てた。しかし、いまだその道のりは半ばだ。YAMATOは「俺はこのDRAGONGATEをもう一度超満員に導くと皆さんに約束しました。まだまだその夢は叶ってない。まだまだ俺が命削るから。皆さん、俺にDRAGONGATEに付いてきてくれよ。もっともっとみんなに夢見せるから。俺が責任持ってみんなに夢を見せるんだよ」と年内最後のビッグマッチで改めて誓ってみせた。

 最後に来年2月の博多大会での再会を観客と約束したYAMATO。今大会ではPARADOXの盟友であるB×Bハルク&横須賀ススム&Kagetoraがトライアングルゲート王座を奪取しており、ユニットでのタイトル独占も見えてきた。来年こそ黄金時代復活へ。2025年もDRAGONGATEマットの中心に立つのはYAMATOをおいて他にない。