角田裕毅、無線での激しい口調は昔の話……代わりにコース外でストレス発散「レース外で熱中できるモノを探していた」

 RBの角田裕毅はF1参戦初期から、チーム無線での激しい口調が度々指摘されてきた。しかし最近はそうした言動も減っている。そこには、コース外でのストレス発散が活きているようだ。

 ホンダのウエルカムプラザ青山で開催されたHonda Racing 2024 Season Finaleの2日目に登場した角田は、自身の私生活に迫るトークイベント『Yuki Unplugged』で次のように口にした。

「僕も24歳になったので、そろそろ冷静にならないといけません。あまりずっと叫んでいるばかりだと……」

 角田はかつて“不必要”にチーム無線で叫んでいたと認め、課題とされてきたアンガーマネジメントもプロセスを経て徐々に改善されたと説明。一方でコース外での楽しみが増えたという。

「プロセスですよね。最初はヘルメットの中でも無線でも叫んでいました。そこからボタンは押さずにヘルメットの中でやっていた……今はそれもなくなりました。ただ、コース外に出てからの発散は大きくなりました」

 そう続けた角田。トークイベントでは、コース外でのストレス発散についてこうも説明した。

「自然が大好きなので、自然に出かけるようにしたり、アクティビティが増えたりしました。レースの後にもレースのことだけを考えるのは嫌なので、自分で少し熱中できるようなモノを探したいと思っていました」

「夏にしかできないことですがウェイクボードをやったり、サッカーもやったり、テニスもしたり……本当に色々なスポーツをやりました」

 ここ最近は、専属トレーナーとテニスをしているという角田。それまであまりやったことがなかったものの、経験者のトレーナーに勝つまでに成長したと明かした。

「最近はトレーナーとテニスをよくやっています。僕はあまりやったことがなかったのですが、運動神経だけは自信があります。トレーナーは昔テニスをやっていて、僕はそれを打ち負かして悔しがる顔が見たかったんです」

「大体勝っています。めちゃめちゃムカついている顔が好きなんです。性格悪いですけど、それを見てニヤニヤしながら毎回やっています(笑)」

 また、角田はチームレクリエーションとして開催されたサッカーの試合で、ゲームメーカーであるミッドフィルダーを務めたものの、担当エンジニアのラフなプレースタイルに驚かされたという。

「もちろんコミュニケーションも重要ですが、サッカーはチームのメカニックたちと関係を深めるために、スポーツは一丸となって戦うので良い機会です」と角田は言う。

「メカニック対ホスピタリティで、イタリア人のメカニックは大体サッカーが上手いんです。ホスピタリティは食事を作っていただいたり、飲み物を持ってきてくれたり舞台裏で僕らの仕事を支えていただいていて、僕はそちらに入りました」

「ホスピタリティチームは歴史的に負けていて、そこに入って勝とうと思っていました。いい試合をしていましたが、最終的に負けてしまってめちゃめちゃ悔しかったです」

 そして角田はこう続けた。

「ミッドフィルダーでゲームを作りたいんですけど、怪我のリスクもあるので……サッカーが始まる前にトレーナーは怪我に気をつけてねと言っていましたが、一番当たってきたのが僕の担当エンジニアでした。めちゃめちゃスライディングとかしてきて。しかもめちゃめちゃガタイが良いんですよ」

「それで、めちゃめちゃぶつかってきて『こいつ俺にレースしてほしくないのかな』ってくらいすごかったんです。少しビビりながらやっていて、負けてしまったので悔しかったですね」