アロンソがマクラーレンのF1コンスト王座を祝福。かつての相棒ステラ代表も、2010年タイトル逸失の苦い思い出報われた?

 フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は、かつて自らのレースエンジニアを務めていたアンドレア・ステラが、マクラーレンをチーム代表として率いてコンストラクターズタイトルを獲得したことを称賛した。

 アロンソは2024年にマクラーレンがタイトルを獲得したことが、2010年にステラと獲り逃したドライバーズタイトルを埋め合わせるモノだと感じている。

 当時アロンソはフェラーリ所属しており、ステラはアロンソの担当レースエンジニアだった。セバスチャン・ベッテル(レッドブル)との争いはアロンソ首位の状態で最終戦アブダビGPまでもつれ込んでいた。

 しかしこのアブダビGPで、アロンソは痛恨の結果に終わる。レッドブルのマーク・ウェバーへの対応で早めにピットインするとトラフィックに巻き込まれてしまい、これが決定的なファクターとなってタイトルを手にすることができなかったのだ。

 アロンソはこの2010年の事例を念頭に、マクラーレンでコンストラクターズタイトルを獲得したかつての仲間に、称賛の言葉を贈った。

「ああ、素晴らしいことだ」とアロンソは言う。

「僕はザク(ブラウン/マクラーレン・レーシングCEO)とはいい友人だし、アンドレアとはとても親しい友人なんだ」

「僕がマクラーレンへ移籍したことで、彼を連れてきたようなものだからね。だからレース前、彼には『2010年にアブダビで滑り落ちていったモノを、今日取り戻せるといいな』と話していたんだ」

「そして、それが現実のものとなった。だから彼にはおめでとうと言いたい。彼らはこの結果に値するよ。アンドレアは聡明な男だし、マクラーレンは今では他チームに参考にされる存在だ」

「ザクとも仲が良いし、このオフには何日か一緒に過ごすだろう。そしてまたコース上での日々を楽しむことになるだろうね」

 アロンソの言うように、マクラーレンの躍進ぶりは今や中団チームの目指す姿となっている。2023年開幕戦では予選Q1をかろうじて1台が通過するレベルだったチームが、そこから18ヵ月後にはコンストラクターズタイトルを獲得しているのだ。

 一方でアロンソとアストンマーティンの2024年シーズンは苦しいものとなった。2023年に躍進を見せたものの、2024年シーズンは継続的なパフォーマンスの向上ができず、コンストラクターズランキングでは5位に留まった。

 アロンソは、マクラーレンのような効果的なアップデートに取り組む必要があると語った。

「最大の変化があったのは昨年だ」

 アロンソはそう語る。

「マクラーレンは2019年、2020年、2021年と2022年はあまり大きな変化はなかった。彼らは表彰台を獲得した2023年のオーストリアGPまで、さほどではなかったんだ」

「オーストリアで、彼らは0.6~0.7秒のゲインがあるアップデートを導入して、それが今のパッケージの始まりとなって、最終的に彼らのマシンが最速となったんだ」

「“オーストリア・パッケージ”と呼べるのかは分からないけど、それが僕らの取り組む必要のあるものだ」