ジュード・ロウの活躍に沸いた「スケルトン・クルー」3話までの感想は?「ハン・ソロを思い出させるキャラ!」「伝説の惑星にも秘密がありそう」

予期せず乗り込んだ宇宙船で銀河系の迷子になってしまった少年少女たちが、フォースを操る“謎の男”と出会い、故郷への帰還を目指して大冒険を繰り広げる「スター・ウォーズ」の最新ドラマシリーズ「スター・ウォーズ:スケルトン・クルー」(ディズニープラスで独占配信)。12月3日より第1話&2話の配信がスタートすると、瞬く間に高い評価を集め、全8話中3話まで配信された段階で、映画やドラマの批評の集計サイト「Rotten tomatoes」では、批評家たちから95%フレッシュ(12月17日現在)を獲得している。


宇宙船を見つけたことから、子どもたちの冒険が始まる / [c]2024 Disney and its related entities

エンタメ業界誌「Variety」のアリソン・ハーマンが、「『スケルトン・クルー』は文字どおり、『スター・ウォーズ』を新しい領域へと導いている」と評しているように、シリーズの知識はまったく不要な新機軸の作品となっている。今回はSNS上に集まったシリーズファンたちの声をピックアップして、どんな点に“新しさ”を感じ取ったのかを着目しながら、いまからでも本作が観たくなるような魅力をネタバレなしで紹介していきたい。

「スケルトン・クルー」の舞台は、『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還 (エピソード6)』(83)のあととなる銀河帝国崩壊後の世界。平和な惑星アト・アティンに住むウィム(ラビ・カボット=コニャーズ)、ファーン(ライアン・キーラ・アームストロング)、KB(キリアナ・クラッター)、ニール(ロバート・ティモシー・スミス)の4人の少年少女は、偶然発見した宇宙船が暴走したことで、広大で危険な銀河に迷い込んでしまう。道中でドロイドのSM-33(声:ニック・フロスト)やフォースを操る“謎の男”ジョッド(ジュード・ロウ)と出会い、故郷への帰還を目指す壮大な冒険に繰り広げていく。

■「スター・ウォーズ」初心者でも問題なし!エンタメ作品としての魅力が凝縮

SNS上では本作に対する熱い感想が飛び交っているが、とりわけ印象的なのは、ファンからも「これまでのシリーズを知らなくても問題ない!」との声が多く集まっている点だ。「『スター・ウォーズ』らしさを追い求めるというよりも、誰が見ても楽しめる新しい『スター・ウォーズ』って感じだね!」「『スター・ウォーズ』の設定をなんとなく知っててれば初心者の方も見やすい作品だと思う」とあるように、シリーズの設定を活かしつつも、単体の娯楽作としてのおもしろさが詰まっているのが魅力の一つであろう。


「スター・ウォーズ」の世界観でありながら、誰もが楽しめるジュブナイルストーリーが展開! / [c]2024 Disney and its related entities

本作のショーランナーを務めたのは、『スパイダーマン:ホームカミング』(17)を手掛けたジョン・ワッツとクリストファー・フォード。いままで単独作しか制作されていなかった「スパイダーマン」シリーズを、ジュブナイルストーリーとしてMCUに合流させた2人の見事な手腕が、本作でも発揮されており賞賛の声も多く見受けられた。また、『グリーン・ナイト』(22)のデヴィッド・ロウリー、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(23)(以下、『エブエブ』)のダニエルズ、「マンダロリアン」シリーズで演出家としても高評価を受けたブライス・ダラス・ハワード、『ミナリ』(21)のリー・アイザック・チョン、『サンダーボルツ*』の公開を控えるジェイク・シュライアーと、オスカー受賞や本格派クリエイター陣が勢揃い。彼らが紡ぎだすストーリーテリングに期待する投稿も数多く確認できた。

「ワッツ監督、あんた次はなにをするつもりだい!」
「ヤバい!全然期待してなかったけどめっちゃおもしろいぞ!スター・ウォーズのあるべき冒険活劇としての精神がわかってる制作陣。そしてジュブナイル撮らせたらピカイチのジョン・ワッツ様流石ですわ!」
「監督がみんな豪華なのでその違いも楽しみ」
「『エブエブ』のダニエルズや『ツイスターズ』のリー・アイザック・チョンが監督する回があるのも楽しみだけど、マンダロリアンでも毎度神回を監督している我らがクレア、ブライス・ダラス・ハワード監督EPがあるのが嬉しい。楽しみ!」


多くの青春冒険映画にオマージュが捧げられている本作 / [c]2024 Disney and its related entities

そんな彼らが目指したのは、「スティーヴン・スピルバーグによる1980年代の青春冒険映画の銀河版」。作品全体に1980年代へのオマージュが捧げられており、「ストレンジャー・シングス」や『グーニーズ』(85)などを感じさせる場面が多く登場する。「スター・ウォーズ」では観たことがない世界観の構築に、ここにも多くの声が集まっている。

「噂通り昔ながらの冒険モノ映画みたいでおもしろい」
「ほんとに『グーニーズ』感で好き!!」
「『スター・ウォーズ』版『グーニーズ』との前評判だったが想像以上に『グーニーズ』だった」
「『ストレンジャー・シングス』と『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』要素の『スター・ウォーズ』。そして80年代オマージュに興奮」
「世界観の作り込みがすばらしいので、部屋を映画館のように真っ暗にして更に没入出来るようにして観ています」


大冒険の最初の舞台となるのは、海賊がぞろぞろいる港 / [c]2024 Disney and its related entities

そして、“スケルトン・クルー”たちの冒険に関わってくるのは、「スター・ウォーズ」らしい未知のクリーチャーや銀河の海賊たち。「パイレーツ・オブ・カリビアン」を感じさせるような音楽や展開があり、ここもこれまでのシリーズとは打って変わった要素だろう。第1話の冒頭では、シルヴォと名乗る海賊がクルーに反乱を起こされるシーンから始まったが、物語にはどう関係してくるのか?今後の注目点となっている。

「『カリブの海賊』を彷彿させる描写もあって子ども達の冒険にピッタリ」
「いままでで一番海賊をフォーカスしてるシリーズだからED曲も海賊しててワクワクする」
「海賊達もエイリアンばっかりでアウトロー感がめっちゃくちゃいい!」

■その正体はジェダイなのか、否か…?ジョッドの謎めいた魅力に惹きつけられる!


ジュード・ロウ演じるジョッド / [c]2024 Disney and its related entities

本作には個性が強すぎるとまで言えるぐらい魅力的なキャラクターが登場するが、ここにも、視聴直後のあふれんばかりの想いを込めた投稿が多く集まっていた。特に反響が大きかったのは、第2話のラストから登場したジュード・ロウ演じるジョッドだ。フォースのような力を使えるようだが、ジェダイにしては気高さがあまりにも足りてなさすぎる。現在配信中の第3話の段階では正体がまったく明かされていない。しかし、その風貌や性格から「ジュード・ロウ演じる胡散臭さ満載のアウトロー感とどこか保護者感を持ち合わせたジョッドが好きです」「どことなくハン・ソロを思い出させるキャラ!」と、ロウが好演する謎めいた雰囲気の虜になっているようだ。

「ジュード・ロウ演じるジェダイは何者なのか?そもそもジェダイなのか?子どもたちは彼を信じていいのか?この時に教えてくれたフォースは本物だったのか!?考えることが多くて眠れなくなりました」
「ジュード・ロウ様がチャーミング!」
「最近の『スター・ウォーズ』の傾向としてよくある『大人が子どもを守る逃走劇』かと思いきや、実は力関係や背後に捻りが入れられていて非常にいい」


個性あふれる子どもたち4人に思わず応援したくなるはず…! / [c]2024 Disney and its related entities

また、大冒険の主役となる、好奇心旺盛すぎる少年ウィム、負けん気の強い少女ファーン、特殊なバイザーを付けた少女KB、ゾウのような見た目の少年ニールの4人の子どもたちも忘れてはいけない。「そうそう!このくらいの学年ってこうだったよね!」という感想にあるように、いままでのシリーズにはあまり登場しなかった、等身大すぎるキャラクター描写に共感を呼んでいる。

「子どもたちが主人公だからこそ感じる冒険と友情のドキドキ感がヤバすぎる」
「ウィムとニール2人の戦いごっこや石?を蹴りながら帰るシーンを観てると、自分も小学生のころ友だちとやってたなぁと懐かしさを感じる。はるか彼方の銀河系の話なのにね」
「子ども達それぞれの個性が可愛くてたまらない。触っちゃダメ!で触っちゃうウィムと、幼少期の我が息子がリンクしたり笑」
「子ども達が家や学校でどう過ごしているのか?友だちとどんな話をしているのか?など登下校の様子も含めてリアルに描いている」


ニールのつぶらな瞳もたまらない… / [c]2024 Disney and its related entities

そんな子どもたちのなかでも、ニールに対する感想がかなり多く見受けられた。親友のウィムとは対照的に、ちょっぴり臆病だけど仲間想いな優しい少年ニールは、ゾウを彷彿とさせるこの愛らしい見た目や、キョトンとした顔、きっちり七三分けをしてちょこんと生えている髪の毛など、今後も人気が爆発しそうなキュートな魅力にやられているようだ。

「ウィム、ファーン、KBたちの個性がとてもいい中でニールがとても目を引く」
「てかニールって子可愛くないですか?!グッズ化まだですか!?」
「ニールくん…もはや後頭部すら尊い…涙」
「ニール、可愛すぎる!グローグー以来の萌えキャラ!」

■「スター・ウォーズ」ファンも大満足!シリーズとのつながりに考察が加速する


まさかの「ホリデー・スペシャル」のオマージュまで…ファンも唸る小ネタが満載! / [c]2024 Disney and its related entities

ここまでは「スター・ウォーズ」ファン以外にも刺さる魅力を紹介してきたが、もちろん熱狂的なファンも唸らせる小ネタも満載となっている。第1話のとあるシーンでは、1978年に放映された「スター・ウォーズ ホリデー・スペシャル」をオマージュしたサーカス団が登場するなど、かなりマニアックな部分まで詰め込まれている。

「3話!故障ドロイド置き場があったり、カルリジアンみたいな”古い友人”が出てきたりと『帝国の逆襲』オマージュが満載なエピ!」
「見覚えのある型のドロイド、聞き覚えのある惑星、過去作品のオマージュもあり楽しめました!」


【写真を見る】ジェダイは“おとぎ話”の存在に…この緑のライトセーバーを持つジェダイはルーク? / [c]2024 Disney and its related entities

ファンたちにとって本作は、「誰もが子どものころに想像したSW世界を想起させる構図で、ある意味『大人向け』でもあるよなと実感」とのコメントにあるように、初めて「スター・ウォーズ」を観た時のワクワク感が蘇る体験ができている様子だ。さらには、ジェダイがおとぎ話となっている設定や、「マンダロリアン」や「スター・ウォーズ:アソーカ」と同じ世界を共有していることから、ルーク・スカイウォーカーの登場への期待の声も上がっている。

「忘れかけていた子どもの頃の冒険心が刺激されました」
「ルークの冒険が絵本になってるのが素敵平和な時代になって史実が神話になっていく感じ」
「『マンダロリアン』『アソーカ』と同じ時期だから、ワンチャン、ルークが出たりしないかなぁ…」


子どもたちが外の惑星に行ってしまったことで、親たちは大騒ぎ / [c]2024 Disney and its related entities

そしてポイントとなってくるのは、「子どもたちが住む惑星であるアト・アティンがなんなのか?」であろう。ここまでで判明している情報は、「外の惑星からは、地図上に存在しない“伝説の惑星”扱いをされている」ことと、「住民たちは“大いなる事業”に従事している」こと。なぜ存在しない惑星扱いをされているのか?“大いなる事業”とはいったいなんなのか?スカイウォーカー・サーガや「マンダロリアン」などとのつながる可能性も含めて、考察が加速しているようだ。

「街並みや乗り物が現代世界に近くてどこか親近感の湧くアト・アティン。 海賊たちによると伝説の惑星らしいけどどういう事なんだろう? バリアで覆われてるってのも気になる」
「大いなる事業に監視ドロイドにバリアなどアト・アティンにも秘密がありそう」
「アト・アティンの謎とかジョッドの正体とか考察方面でも楽しめるドラマ」
「アト・アティンとはなんなのか早く知りたい」


果たしてどんな冒険が待ち受けているのか?期待が高まる! / [c]2024 Disney and its related entities

12月18日(水)には、折り返しとなる第4話が配信され、本作の盛り上がりはさらに加速していくだろう。「これからも数シーズンにわたって子ども達の成長を描く、ハリポタ的な長期シリーズになってほしい」と、子どもが主役だからこそリアルタイム視聴していく楽しみもある本作。ぜひとも年末年始の毎週水曜日は、“スケルトン・クルー”たちと一緒に大冒険へ繰り出してみてはいかがだろうか。


「スター・ウォーズ:スケルトン・クルー」は毎週水曜日11時より新エピソードが1話ずつディズニープラスで独占配信される / [c]2024 Disney and its related entities

文/編集部