久しぶりに格安イヤホンシリーズにリクエストを頂いた。当サイトの公式Xの投稿のコメントに「Xiaomi(シャオミ)の格安イヤホンのレビューも読みたい」とのこと。わかり申した、さっそく聞き比べて進ぜよう……。
ってことで即日Amazonで注文。おそらくこれが最安値ではないか? と思われるモデル番号「57982」の税込780円の製品を購入した。シャオミは中国の家電メーカーでスマホやスマートウォッチを手掛けている。それに期待して音を聞いてみたところ、ぶっちゃけ期待はずれ感は否めなかった……。
・シャオミの格安イヤホン
ネット通販でイヤホンを購入するとき、必ずといっていいほど中華系にぶち当たる。残念ながら中華系は、安いだけで音質が悪いケースが多い。中には極上品もひそんではいるものの、だいたい安いだけ。私も正直中華系はあまり信用していない節がある。
とはいえ、シャオミは大手だ。スマホを作ってるくらいだからきっと良いもののはず。そう期待しつつ、製品仕様をたしかめてみたところ……。
日本語表記はなく、オマケに字がちっさい……。再生周波数帯域を確認したかったのに、その記載がないじゃないか。
どのくらいの範囲の音が出るか知りたかったのに。まあいいか、周波数帯域だけが音の良し悪しを決める指標ではないからな。
中身はとてもシンプル、説明書と本体のみ。予備のイヤーピースは1個も入っていない。こんだけシンプルな製品も久しぶりだな。ちなみに説明書には日本語表記もあるぞ。
イヤホンそのものの形状は、Appleのイヤーポッズにちょっと似ていて、正面だけでなくサイドにも音声の出力部分が設けられている。
マイクを備えたリモコンは、ケーブルの上の方に位置している。マイクで声を拾いやすいように設計されているのかな?
装着するとリモコンが首元に来る。他の多くの製品の場合、リモコンはもっと下だ。声は拾いやすいかもしれないけど、首元でブラブラするのが邪魔になりそうな気もするな。
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・聞き比べ
さて、今回の聞き比べはマルーン5の『This Love』である。まずは「ハイユニット HSE-A1000」から聞いてみよう。
この曲は全世界で1000万枚を売り上げたファーストアルバムに収録されている。1枚目にしてその才能をいかんなく開花させ、ポップロックバンドとしての人気を不動のものにした。アルバムの2曲目がこれで、ミドルなテンポにキャッチーなメロディラインが魅力である。
楽曲の肝は高音にある。というのは、ドラム・ベース・キーボードがユニゾンでシンプルなビートを刻んでおり、それだけ聞くとかなり退屈な印象を受ける。そこにスネアやハイカットの高音が乗ることで、曲がグッと締まる。
ハイユニットは曲の持ち味の低音を利かせつつ、抜けるよう高音で曲の広がりをきちんと表現できている。線の細いアダムのボーカルも鮮明に聞こえている。
次にシャオミでも聞こう。
先にも述べたように、この曲は高音があってこそ低音が活きるタイプだ。にもかかわらず、この製品は低音重視の設計なのだろうか。曲のキレが失われてしまっている。コネクターを差し間違えたか? と思うほど、音抜けが悪い。
スマホのメーカーだから、その辺も踏まえてバランスをとって来るかと期待したけど違ったなあ~。ハイユニットとは同じくらいの価格なので、せめて別のベクトルの良い音を聞かせてほしかった。ってことで順位変動なしです。
1.アルペックス(Hi Unit)「ハイユニット HSE-A1000(PK)」 税込712円
2.JVCケンウッド「HA-FX6-T カナル型イヤホン」 税込821円
3.DENON「AH-C260」 税込927円
このランクは随時更新していきたいと思う。皆さんの音楽ライフの参考になれば幸いである。