フランコ・コラピントはウイリアムズから9レースにわたってF1に参戦。夢のような経験だったと語った。
コラピントは、不振を極めたローガン・サージェントの後任としてウイリアムズから9月のイタリアGPでデビュー。シーズン後半の9戦を戦うことになった。
急きょ抜擢された21歳のアルゼンチン人ドライバーはチームでの最初の2、3レースで輝きを放ち、アゼルバイジャンGPでは8位、アメリカGPでは10位に入り、5ポイントを獲得した。
しかしその後、ブラジルとラスベガスでクラッシュが相次ぎ、コラピントとウイリアムズにとって厳しい状況が続く。一時はコラピントの引き抜きを考えていたレッドブルも、クラッシュが続いたことからコラピントへの興味を失ってしまったとされる。
カタールとアブダビでもリタイアを喫し、厳しい結末を迎えたにもかかわらず、コラピントはポジティブな姿勢を崩していない。
「望んでいたようなシーズンの終わりではなかったけれど、これもF1の一部だ]
そうコラピントは語った。
「それでも夢が叶ったし、素晴らしい経験だった。もし当初のような形で終わりを迎えられたら、もっと良かっただろう。でも、これがF1なんだ」
「小さい頃からこのチャンスを待ち望んでいたし、それに向かって努力してきた。非常にいい経験をさせてもらったし、チームととてもいい時間を過ごすことができた。チームにはとても感謝している」
コラピントは自身のパフォーマンスを分析し、ラスベガスGP予選Q2での大クラッシュを悔やんだが、それ以外はこれまでの成果に満足していると語った。
「モンツァでスタートしてから、多くのことを学ばなければならなかったし、前進し続けなければならなかった。僕は『前回のレースと同じくらい良いレースができる』と考えていた。それがF1のやり方だからね」
「でも大局的に見れば、僕はかなりいい仕事をしたと思う。ウイリアムズが与えてくれたチャンスを最大限に生かそうとした。信じられないようなチャンスだったし、とても尊敬している」
「最初の5戦は本当に、本当に良かった。ブラジルでは初めての雨の中でF1をドライブし、インターミディエイトタイヤも初めてだった。タフな経験だったけど、ルーキーとしてそういう瞬間を経験しなければならなかったと思う」
「ベガスはかなり厳しかった。自分に厳しく言うと、(予選)最後のラップでQ3に進出しようとしたのは大きなミスだったと思う」
「振り返ってみると、いくつかのミスは避けられたはずだと思う。でも、全体像と経験を見れば、夢が叶ったと思う」
サージェントの後任として、すでにウイリアムズの来季シートが埋まっていることが分かっている中での異例のデビューとなったコラピント。来季のF1参戦はかなり難しい状況となっておりその去就は不透明だが、F1で得た経験を糧に活躍するシーンが見られることを期待したい。