・救いの要塞
実はここ数年、大月が語られる時に必ず話題に上がるのがこの東横インである。2022年3月31日に開業したらしい。寝過ごし民があまりに哀れで建てられたのだろうか? まさに最後の砦。最終防衛ラインである。
もちろん部屋が空いていれば天国であるが、もし満室だった場合、精神的にいよいよ無理かも分からないのでもう少し探索しておきたい。先ほどのセブンまで戻り、道なりにしばらく歩くと見えてくるのが……
そう……
カラオケ「ビッグエコー」だ。
なんともレトロな佇まいで趣があるが、こちらは年中無休で朝5時まで営業しているとのこと。
定員15人という微妙な数字がかなり気掛かりではあるものの、始発までの待機場所としてはもっとも現実的だろう。駅から若干離れるが、覚えておくべし。
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・帰投
そんなこんなで、かれこれ1時間以上、大月駅周辺を歩き回った私。ロベルトウイスキーももはや効力を失い、なんとか駅に戻る頃には私の体は、あずきバー並みにカチコチになっていた。実質サファイアの硬度である。
その後、22時56分の終電に乗り込み、ガラガラの車内で私はようやく安堵の息をついた。忘年会の帰りに寝過ごし、大月駅で目を覚ました場合を想定して決行された今宵の下見であるが、それによって得られた結論は以下のようになる。
東横インかビッグエコーに入れないと凍死する。