『ONE PIECE』ルフィたちの今度の冒険の舞台は、巨人の国「エルバフ」です。しかし、どういうわけか、この地には長く滞在してはいけないようです。いったいどうしてなのでしょうか?



ウソップがずっと来たがっていたエルバフには、どれくらい居られる?「ヴァリアブルアクション Heroes ONE PIECE ウソップ」(メガハウス) (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

【画像】え…っ?「ついに!」「泣いちゃった」こちらがエルバフで再登場したキャラです

今度の冒険はタイムリミットあり!?

※この記事は『ONE PIECE』の単行本未収録の内容に触れています。

 大人気マンガ『ONE PIECE』の世界の秘密の一端が明かされた「エッグヘッド編」に続き、「巨人族」たちの国が舞台の「エルバフ編」が始まりましたが、何やら不吉な文言が気になります。かつてエルバフを訪れたという冒険家「ルイ・アーノート」の忠告(1132話より)によれば、「この地に長居してはならない」とのことです。いったい、なぜなのでしょうか。

実は時間の流れが違う?

 ルイ・アーノートの忠告のなかで、特に気になる一説があります。それは「冒険者達よ返却されぬ去りし時を悔いる事なかれ」というものです。とにかくエルバフで時間が過ぎるのはまずい、ということでしょう。

 その理由としてすぐに思いつくのは、「時間の流れる速さが違うから」というものです。尾田栄一郎先生によると「巨人たちの寿命は300年くらいで、成長速度は人間の半分くらい。40歳で成人」とのことでした。この回答をそのまま受け取れば、単純に長命な種族ということになりますが、別の解釈も可能です。

 もしかしたらエルバフでは、時間が3倍くらい早く流れているかもしれません。この仮説が正しければ、巨人族が長命な理由がわかります。たとえばエルバフでは40歳だけれど、外の世界では120年前に生まれた人物なので120歳として扱われる、だから巨人族の寿命は人間の3倍で300年生きるという理屈です。外の時間で何百年も生きているのに老成せず、若々しい感性を保っていられるのは主観的には若いから、ということになります。

 もしエルバフでの1日が島の外では3日に相当する、ということになると、のんびりしていると「浦島太郎状態」になってしまいます。長居してはいけない理由のひとつとしては、あり得るでしょう。

 ただ、この仮説には問題もあります。それは、常にエルバフの外で活動し続けていた巨人たちの存在です。たとえば「ドリー」と「ブロギー」は100年もの間、リトルガーデンで決闘し続けていました。巨人族の年齢がエルバフでの時間の経過を島の外での時間に換算したものだった場合、彼らはリトルガーデンで100年間も戦い続けられないでしょう。

 また「空白の100年」という歴史的キーワードの認識は共通しているため、時間の流れが違うと矛盾をきたします。なんらかのギミックがない限り、長居してはいけないのは「時間の流れが違うから」という仮説は成りたちそうにありません。

 あるいはエルバフの巨大な樹木から見て、「巨人以外は3倍速く成長する(老いる)」という可能性もありえますが、これ以上時間を絡めてほかの理由について考察するには、まだ情報が足りないようです。

エルバフ編は短め?

 何にせよ滞在時間に制約がある場合、早く島を去らなければならないなど、今後の展開に大きく関わってきそうです。巨人族の王子「ロキ」の件など解決すべき問題はありますが、今のところ大きな事件は発生しておらず、強大な敵も現状いないため、もしかしたらエルバフ編はエッグヘッド編くらいの長さに収まる可能性があります。

 もっとも、「ワノ国」での討ち入りのように、一晩の出来事が何年にもわたって連載される、という可能性もあるので先の展開は予想不可能です。「早く去らなければマズいエルバフを出るための戦いが、長期間描かれる」ということもあり得ます。次の連載を楽しみに待ちましょう。