完全招待制の「mixi2」リリース、一体どんなSNS? そして今までの「mixi」はなくなってしまうの? 公式の回答は…

株式会社MIXIは新たな国産SNS「mixi2」をリリースした。当初のmixiのように完全招待制で、コミュニティを通じたやり取りができる仕様だ。一方で旧サービスとの互換性はない。フォロー、リポストなど、Xを意識したような機能もあり、使い勝手は全体的に旧サービスとは大きく異なる。今年は「mixi」の20周年にあたるが、同社は何故mixi2をリリースしたのだろうか。そして、従来からあるおなじみの「mixi」は廃止されるのだろうか。MIXIにリリースの狙いと「mixi」の今後についてきいてみた。

従来からある「mixi」と同じ「コミュニティ」機能

MIXIは12月16日、アップルのiOSとグーグルのアンドロイド向けに「mixi2」をリリースした。

現段階では完全招待制で、他ユーザーからの招待が無ければ登録することはできない。ちなみに従来からある「mixi」も2004年のリリースから2010年までは招待制を採用していた。他ユーザーに招待してもらい、さっそく筆者も「mixi2」を使ってみた。

 「mixi」と同様、趣味や個人の興味ごとに分かれている「コミュニティ」に参加し、コミュニティ内で他のユーザーとやり取りする仕様となっている。コミュニティは誰でも作ることができ、承認制にすることも可能だ。コミュニティ内では他ユーザーの投稿を見るだけでなく、イベントを作成することもできる。

MIXI広報はこう説明する。

「コミュニティ内ではオンライン・オフラインのイベントを手軽に作成できます。『一緒にキャンプに行く』『同じスポーツ中継を見る』といったイベントへの参加を呼びかけられます」(MIXI広報)

また、「mixi」の「マイミク」と同じく、「フォロー」することで個人の投稿を見ることができる。相違点として、マイミクに登録するには申請された人の承認が必要だが、「mixi2」のフォローでは、Xと同じく基本的に承認は不要である。

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Xと同様の「いいね」「リポスト」

「mixi2」で特徴的な機能は「ホームタイムライン」である。自身が参加したコミュニティ内の投稿や、フォローしたユーザー個人の投稿をホームタイムラインで見ることができる。

「ホームタイムラインではフォローした他ユーザーの投稿や参加したコミュニティの情報が集約して表示されます。競合サービスと異なり、レコメンドではなくユーザー自身が構築したフォロータイムラインをデフォルトにしている点が特徴です」(同)

 そしてXと同じく、他者の投稿に「いいね」や「コメント」をつけたり、「リポスト」したりすることが可能である。「mixi」にも「イイネ!」機能はあるが、リポストすることはできない。「Xを意識して開発したのか」聞いてみると、次の回答を得た。

「『mixi2』は2022年末から構想を開始し、2023年にチームを結成して開発を始めました。いいね、リポスト機能を付けたのは、『mixi2』で行われるであろう多様なコミュケーションに対応するために付けています」(同)

昨年7月にMetaがリリースしたSNS「Threads」にもリポスト機能はついている。旧Twitterはリツイート機能で世界的なSNSになったこともあり、ユーザー獲得には、やはりリポスト機能が欠かせないようだ。

また、Xと同じく「mixi2」では短文テキストが基本である。最大の投稿文字数はXの140に対し、mixi2は149.3文字と最初に表示される。ただし実際に入力できるのは150文字までだ。149.3は逆から「ミクシィ」と読めると憶測を呼んでいる。短文にした理由について「身近な話題で盛り上がれるSNSを目指すため」としている。

その他、「mixi2」独特の機能として「エモテキ」「リアクション」などの機能がある。エモテキはエモーショナルテキストの略で、投稿した文字を大きく表示させる機能だ。リアクションは最近のLINEにあるように、投稿に対して感情で反応できる機能である。